
イスラーム映画祭7『天国と大地の間で』5/3(火)の上映後、アラブ文学者の岡真理さんのトークを開催しました。本映画祭主宰の藤本高之さんが上映前の挨拶で「観たことのないようなパレスチナ映画」と紹介されていた通り、岡さんも「さまざまな映画作品や先達へのオマージュにあふれた、これまでにないパレスチナのコメディ映画」と言います。監督はヨルダン人の父、パレスチナ人の母を持つ40代の女性、ナジュワー・ナッジャール。アメリカで映画制作を学んだという背景があるからか、難民、占領、封鎖、貧困…という“パレスチナのステレオタイプ”を壊したかったとインタビューで語っています。本作を観てすぐに思い当たるのが、タイトルも酷似している1959年のエジプト映画『天国と地上のあいだ』だと岡さん。宙吊り状態が生み出すコメディであるという共通点、また相違点を解説されました。ほかにも『ルート181』や『シリアの花嫁』などの映画、またパレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニーの小説「ハイファに戻って」など、オマージュの捧げられた作品を紹介されました。劇中に頻出する数字【67】【48】の意味、パレスチナ人と並ぶユダヤ国家の犠牲者である「ミズラヒーム(=東方系ユダヤ人)」についても詳しく解説され、映画の背景がくっきりと見えてきます。最後に、ユダヤ国家の悲願が成り立っている犠牲を顧みないことには解決はないと訴えられました。















