『WHOLE』初日の9/3(土)上映後、川添ビイラル監督にお越しいただき、主演の川添ウスマンさんとサンディー海さんにはリモートでご参加いただき、舞台挨拶を開催しました。脚本も手掛けられたウスマンさんは、インターナショナルスクール卒業後に日本社会で暮らす中でミックスルーツの人たちや自身に向けられる目線に違和感を感じ、「モデルでもタレントでもない、日本で一般人として暮らす“ハーフ”を映画にしたい」と思ったと話します。それまで兄であるビイラルさんの監督作に出演もされていたウスマンさんですが、本作で初めて兄弟で制作のタッグを組まれました。もうひとりの主演であるサンディー海さんとは共通の友人を介してつながり、出会ってすぐに意気投合して一緒に作品を作りたいと感じたそうです。この日、同じ部屋から一緒にリモート出演されたウスマンさんと海さん。「こんなに仲良しになっちゃったよ！」と海さんが笑います。川添兄弟の出身地であり映画の舞台でもある神戸で劇場公開の締めができることになり、この3人で話すのも最後かもしれずちょっと切ない気持ちになっているとビイラル監督。本作を制作したことでまたいろんな人とつながり、いろんな人からいろんな感想を受け取り、それが自身の大きな糧になったと感慨深げに話されました。映画として素晴らしいだけでなく、そうして人と人、文化と文化をつなぐ役割を持っているような作品なのです。