『ミューズは溺れない』初日4/15(土)の上映後、淺雄望監督と主演の上原実矩さんの舞台挨拶を開催しました。淺雄監督は大学生活を関西で過ごし、東京に居を移した2010年に元町映画館が開館と、ちょうどすれ違いだったのでした。「ずっと来たいと思っていたのが監督として来れて感無量」と嬉しいお言葉にスタッフも感激です。実は構想から脚本の完成までは8年、撮影から劇場公開まではコロナ禍もあり3年かかったという本作。撮影時から時間が経ったことで、「気恥ずかしい部分もあったり、逆に客観視できる部分もあったり」と上原さん。少女らしさを残す劇中と比べ、大人の美しさを湛えた姿に目が吸い寄せられます。カエルが跳ぶほんの一瞬の場面に目を留めた客席からの質問には、「“生物の進化の過程”の象徴として最初からカエルを入れたいと考えていた」と淺雄監督。限られた撮影期間では難しいとスタッフの大反対に遭うも、偶然撮影した教室の近くにカエルの親子が住んでいたと話されました。完成した作品を観て、上原さんは「“音”が加わることによって、自分が演じていた朔子の別の一面を見た」と感じたそうです。随所でユニークなサウンドデザインがされているのでそこも楽しんでほしい作品です。