『Wakka』11/29(水)に1日限定上映を開催しました。札幌シアターキノの中島洋さんが監督を務める本作。上映後には撮影監督の露口啓二さん、武庫川女子大学生活美学研究所・助手の松山聖央さん、そして中島洋監督のトークイベントを行いました。高校まで神戸で過ごされたという中島監督、大学入学とともに北海道へ移り住み、70年代ごろから実験映画やアート作品を作っていたそうです。1992年に札幌でミニシアター シアターキノの運営に入られ映画館に専念されていたそうですが、5年ほど前に作品を作りたいという気持ちが再燃、その時に「水」「水道管」「蛇口」「メディア」「記憶」「身体」といった関心を持っていたワードからこの『Wakka』を作り出したとのことでした。本編のほとんどを占める「水道管を持った男が、それを大地に建てていく」というイメージが最初に浮かび、それを5回の季節に分けて撮影されたそうです。松山さんは札幌に住まれていた時にシアターキノに通われていたそうで、今回のトークに登壇されました。松山さんから本作の感想や解釈をお聞きしつつトークが進行。露口さんからも撮影時のエピソードなどが語られました。トーク中に印象的だったのは中島監督の「自分自身も作りながらモヤモヤしてる。観た方にはそのまま受け取っていただきたい」という言葉。明確な答えがあるわけではない実験映画というジャンル、こういった作品を上映してお客様に見て頂けるのもミニシアターならではの醍醐味であると感じました。