SILENT FILM LIVE【短編ウィーク】、8/31(火)は発明家トマス・エジソンの会社で制作された3作品を鳥飼りょうさんのピアノ生演奏付きで上映しました。1本目は1908年の『鷲の巣から救われて』、2本目は1906年の『レアビット狂の夢』、3本目は1903年の『大列車強盗』です。通常なら制作された時代順に上映するのですが、今回はプログラムの満足度を考えてむしろ時代を遡っていくような順番にしたと鳥飼さん。『鷲の巣～』は“映画の父”と称されるD.W.グリフィスが俳優として出演しており、崖をロープで降りるというアクションにも挑んだ作品です。『レアビット狂～』は酔っぱらいの夢を描いたコメディですが、いわゆる喜劇スター登場以前の時代の作品で、俳優が体を張ったり表情で笑わせたりするものではないので、むしろ演奏によって客席の笑いが誘導されているような感覚を覚えました。しかも酩酊状態につける音も多彩で、その表現力を堪能できました。そして映画の歴史を学ぶと必ずその名が出てくる『大列車強盗』。ストーリーは複雑ではなく全編強盗らが逃げているシーンの積み重ねです。「逃げる」という表現をただ続けるだけでは単調になってしまうので、緩急をつけたりなど映画を面白く観ていただけるように演奏を工夫していると話されました。