SILENT FILM LIVE【短編ウィーク】、8/29(日)はウィリアム・S・ハート主演の『さすらいの騎士』を鳥飼りょうさんのピアノ生演奏付きで上映しました。実は鳥飼さんのサイレント映画伴奏デビューが『西部の偉人 ウィリアム・S・ハートの全貌』だったということで、彼の作品をやるときは「いつも背筋が伸びる気がする」のだそうです。強盗だった過去を持つ“グッド・バッド・マン”(改心した元悪党)カウボーイのジムを演じるウィリアム・S・ハートは、遅咲きの映画デビューながら西部劇スターの先駆的存在となりました。この企画でサイレント映画をこれまで何本か観てきて、「サイレントの俳優さんたちは“顔面力”の強さが半端ないな~」と感じていた私。もはや顔芸?!という人も散見されます。ところがウィリアム・S・ハートを見た瞬間こう思いました。「…地味」。でもその哀愁を帯びた不器用な男らしさがかえって良かったのでしょう。日本で絶大な人気を誇った高倉健さんに通じるものを感じました。上映後のトークでは、鳥飼さんの肩書きである〈楽士〉とは何か、普通のピアニストとの違いなどをお話しいただきました。