イスラーム映画祭6『ミナは歩いてゆく』5/6(木)の上映後、本映画祭主宰の藤本高之さんによる解説を行いました。本作は、1989年にアフガニスタンに生まれ2歳でカナダに移住したユセフ・バラキ監督が、故郷アフガニスタンの首都カーブルで自らカメラを携え、19日間で撮りあげた作品。ミナを演じた少女をはじめ、出演者は監督が現地で声をかけた演技未経験の人ばかり。脚本は作らずプロットをもとに、撮影しながら即興的に制作されました。そのためかとても臨場感にあふれ、厳しい現実ながらも活き活きと描かれているのが印象的でした。そして会場には、2018年開催時にトークゲストとしてお越しいただき、今回のパンフレットに寄稿もされた【宝塚・アフガニスタン友好協会】代表の西垣敬子さんがお越しになられており、“飛び入りゲスト”として急遽ご登壇いただきました。1994年からアフガニスタンの支援をされている西垣さんですが、2016年以来アフガニスタンには入れない状況だと話されます。何とか入る手立てはないかと画策する中で、隣接するイランの大学で留学生を募集していることを知り、なんと82歳でペルシャ語の語学留学をされました。「まるでジャーナリストですね!」と藤本さん。実際、ジャーナリストからも「西垣さんはすごい」と一目置かれているのだそうです。ターリバーン政権時代を舞台に、本作と同じく少女を主人公に描いたアフガニスタン復興後初の映画『アフガン零年』(2004年)の、本作は反転になっていると藤本さん。『アフガン零年』で主演した女優が、本作ではミナを気遣う先生役を演じています。厳しい現実はいずれも同じながら、ラストの描き方の違いをぜひ機会があれば観てみてください。
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