「香港映画祭2021」初日の12/11(土)『夢の向こうに』上映後、本映画祭を企画・主宰する映画監督のリム・カーワイさんのトークを開催しました。香港で制作し日本では未公開となっていたリムさんの監督作『深秋の愛』も上映される予定でしたが、大阪での映画祭スタート直後に香港の権利元から突然3作品について上映の許可が出せないとストップがかかる事態になり、「また幻になってしまった」と嘆きます。ファンとしてもとても残念です。上映中止の事態について「なぜだか本当にわからない」とリムさん。すみません、ダメになりました、会社の判断です、と繰り返されるだけで詳細の説明を受けていないと話されます。ここからは想像の範疇を出ませんが、香港における表現の自由が脅かされている現状の影響を感じずにはいられません。“台湾のアカデミー賞”と称される金馬奨においても中国メジャー映画監督・俳優たちがパーティーに出席しなくなったそうで（そんな中でもロウ・イエ監督だけは変わらずに出席していたとか）、中国映画を出品しなくなる日も近いのではないかと言及されました。「でもその分台湾やマレーシアなどの作品にスポットが当たるようになれば、良い変化と言えるかもしれない」と制作者としての希望もあると話されました。