『ある職場』2/19(日)上映後、映画・映像研究者の中村紀彦さんに進行・ファシリテーターを務めていただき、舩橋淳監督と主演の平井早紀さんをお迎えしてティーチインを開催しました。
舩橋監督は、劇映画もドキュメンタリーも撮られる監督ですが、人間を多面的に描くとよく言うが人を”球”として撮ることを意識した」そうです。その”球”というフレーズは主演の平井さんも初めて監督から聞いた言葉のようで、平井さん自身も壇上で納得されていました。中村さんからの「カメラの存在をどう捉えていたか」という質問に対しては「台本上5行くらいで書かれた説明を撮るのに2時間かけた。正直カメラを意識する余裕がなかった」と平井さん。話の流れまでは舩橋監督が作り、そのあとは監督、そして役者の皆さんでディスカッションを続けながら個々のキャラクターが深掘りされたところで撮影がスタートする、そんな特異でもある制作スタイルについては「本音が全て出るまで理論武装をする」と舩橋監督。「理論が崩壊して感情で話し始めるところが本作の面白いところ」という言葉も平井さんからありました。役の大庭早紀を抜け出して本音で喋っているところも劇中におさめられてるそうです。
後半はお客様からの質問や感想を頂戴しました。舩橋監督からの「劇中の誰に共感しましたか?」という逆質問から、登場人物たちの本作における役割や狙いなども説明していただき、2日目も白熱のトーク展開となりました。