3/25(金)の夜、書店1003さんと共同企画し、ノンフィクション作家の川内有緒さんをお迎えしたトークイベント「川内有緒さんと、本や映画のはなし」を1003さんで開催しました。京都や大阪に行く機会はそれなりにありながら、神戸へはほとんど来たことがなかったと川内さん。「大都会だと思っていたけれど思いのほかコンパクトな街で暮らしやすそう」。日中はあちこちを散策され、「海!山!!異人館!!!と何を見ても新鮮で。おのぼりさんのように楽しみました」と話されました。2013年に幻冬社から刊行された「バウルを探して」は、文庫化され絶版となったのち、〈完全版〉として2020年に“ひとり出版社”の三輪舎から再刊行されました。イベントの進行役を務めた映画ライターの江口由美さんいわく「一生の宝物にしたい本」。手づくりで丁寧に作られた、工芸品のような味わいの本なのです。最初の出版から再販までの道のりや、装丁家の矢萩多聞さんや三輪舎の中岡祐介さんらとどのようにこの本を編んでいったのかなど貴重なお話を聞かせてくださいました。そして昨年刊行されたばかりの「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」は、当館が10周年を記念して刊行した「元町映画館ものがたり」と同じく朝野ペコさんの装画という嬉しい共通点が。「白鳥さん」は、アートに限らず映画でも本でも、何かの【作品】と相対することの本質を教えてくれるような本で、個人的に「一生の教科書にしたい本」です。実はこれは映画としても作られており、中編として一度オンラインシアターで公開され、現在長編化し劇場公開を目指しているとのこと。いつか元町映画館でも上映したい!お客さまからも取材方法や対象との関係などについて、さまざまなご意見やご質問が挙がりました。