『指先から宇宙まで 素晴らしき短編アニメーションの世界』3/25(土)の上映後、本作の中の一編『半島の鳥』監督の和田淳さんの舞台挨拶を開催しました。映画祭に出品して上映するのがメインになる短編アニメーションをひとつにまとめて劇場公開に至った本作。『半島の鳥』の企画は10年以上前に始まり、絵コンテも既に10年前には書き終わっていたそうです。資金集めなどで10年寝かせた状態になっていた企画を、本作配給も務めるニューディアーとフランスのMIUプロダクションによる国際共同製作という形で作品作りがスタートしたそうです。本作でも印象的な円になって踊る”儀式”的なモチーフは元々好きでよく使っていたという和田さん。今回は内容的にも踏み込んで”儀式”というのはどういうものなのか、儀式を大人になるための通過儀礼として描き「大人になるとはどういうことか」というテーマで『半島の鳥』を作ったそうです。和田さんの過去作品には少年は多く登場するものの女の子の登場人物があまりいません。今回の『半島の鳥』にはキーパーソンとして少女が登場することについては、「描きづらい」という苦手意識も元々あったが、今回の”儀式”というテーマに対する多面的な視点のひとつとして女の子を登場させたと和田さんはおっしゃられました。