『かづゑ的』4/14(日)の上映後、熊谷博子監督と、本作のナレーションを担当された俳優の斉藤とも子さんによる舞台挨拶を開催しました。冒頭に熊谷監督から、「かづゑさんは2/7に96歳を迎えられ、お元気にされています」と嬉しいご報告が。熊谷監督がかづゑさんに初めて会ったのは2015年。家族から受けたたくさんの愛情とそれへの感謝が瑞々しい筆致で綴られたかづゑさんの著書「長い道」に感動し、引き合わせてくれたドクターを介して撮影したいと伝えたところ、かづゑさんから「あの人ならいい」と言われたそうです。熊谷監督が驚かれたのは、「病気を知るには身体を見せるのが一番いいから、入浴も撮ってほしい」「私の悪いところは撮れてるの?嫌なところもちゃんと撮らなきゃダメよ」というかづゑさんの数々の言葉でした。ちゃんと伝えてほしいと、カメラに包み隠さず“ありのまま”を覚悟を持って見せてくれたと話されます。
ご本人に会う前にナレーション収録を行い、かづゑさんがとても大きな存在だったという斉藤さん。熊谷監督に同行し、初めてかづゑさんに直接お会いしたら、とても小っちゃな方でびっくりしたそうです。指のない手で斉藤さんの手を握ってくれ、「どんな状況であっても人は人間性を失わないのよ」と言ってくれた言葉が心に残ったと話されました。
また、タイトルを決めあぐねて、英語字幕を担当された映画監督のジャン・ユンカーマンさんに相談し「本人の持つ個性が強烈だから、『かづゑ的○○』がいいんじゃない?」とヒントをもらったものの、“○○”の部分がうまく考えられず、結果的にそこを省いた『かづゑ的』というユニークなタイトルになったと熊谷監督。映画を観ると、終始“かづゑ的○○”にあふれた作品だと感じます。人が生きるために何が大事なのかという、普遍的なことをかづゑさんの日常から受け取れる本作。今しんどい、つらいと感じることがある方にかづゑさんと出会ってほしいと話されました。
『輝け星くず』山﨑果倫さん、森優作さん、西尾孔志監督、金延宏明さんの舞台挨拶を開催しました!
『フジヤマコットントン』青柳拓監督の舞台挨拶を開催しました!