商業漫画の礎を築いた北沢楽天の半生を描いた『漫画誕生』初日の3/21(土)上映後、大木萠監督の舞台挨拶を開催しました。楽天の出身地である埼玉県の漫画家で構成された「北沢楽天顕彰会」メンバーから「楽天の映画を作りたい」と大木監督に持ちかけられ企画がスタート。ところが楽天の活動や業績などをまとめた資料がなく、情報収集は相当困難だったようです。映画の完成に後押しされるように書籍「北沢楽天 日本で初めての漫画家」(さきたま出版会)が刊行され、大木監督は「映画を作り始める前にこれが欲しかった…!」と本音を漏らします。本作では楽天の全盛期ではなく、人気に翳りが見え世代が交代される晩年が描かれます。「“偉人”には興味がない。文化の礎を築いた人なのに主張がないのが楽天の面白さ。ダメなところが愛しいので自分にとって魅力的な楽天を描いた」と大木監督。お客さまの感想も実に様々で面白いそうです。