元町映画館12周年記念企画「オキナワンダーランド ～映画で発見する沖縄」8/27(土)『ばちらぬん』上映後、東盛あいか監督と、映画監督/甲南女子大学教授の池谷薫さんにお越しいただき、トークを開催しました。本作は大学の卒業制作としてつくられましたが、撮影直前で突然のコロナ禍。スタッフもキャストも誰も与那国に来られなくなり、先に与那国に戻っていた東盛さんは何も進められない時間を埋めるように毎日カメラを持ち島の人に話を聞きに行ったそうで、映画制作は止まったけどその時間が自分を与那国に近づけてくれたと話されます。「東盛監督の、“故郷を、与那国を知りたい”という熱量に圧倒された」と池谷さん。ドキュメンタリー部分には、東盛さんが「大事にしたいもの」がはっきり映し出されていると話されます。その個人的な強い思いを観て、自分の存在も親があるからだと痛切に感じたそうです。本作は非常に個人的な映画だけれど、公開したことで観たお客さまの抱いた感想を聞き、それが普遍性を持つということを知ったと東盛監督。映画は完成がゴールではなく観てもらってこそという言葉が実感できたと話され、「それを“映画を育てる”と自分は言っている」と池谷さんもご自身の体験を話されました。