『犬ころたちの唄』8/7(日)の上映後、前田多美監督、ロック漫筆家の安田謙一さん、画家・DJのキングジョーさんにお越しいただき、トークを開催しました。主演の深夜兄弟の3人がブラックスーツ（喪服）を着て立っている本作ポスターが『レザボア・ドッグス』のようだと安田さん。すると前田監督は「『レザボア・ドッグス』みたいな映画を作ろうと思って、撮影に入る前にこの写真を撮ったんです！」と話します。兄弟それぞれの短編を撮って出ししながら長編の準備を進めるという方法で作られた本作、「気付いたら脚本フォルダに60ファイルあった」そうで、改稿に改稿を重ねるうちになぜだかどんどん“和”の風味が強くなってきたと前田監督。でも「高野豆腐の後味のような映画を作りたかった」とも言われていたので、やりたいことを突き詰めた結果なのでしょう。また、前田監督ご自身が葉月を演じたことについて、「前田監督自身が“ここにいたい”と思える場所を自ら作っているように感じる」と安田さん。前田監督は「バレてる！初めて指摘されました」と驚きの表情を浮かべます。自らの望む世界を作品として表現されているということなのかもしれません。次回作は？と尋ねられた前田監督の答えは「次はハムカツの後味のような映画にしたい」。「期待しにくいわ！」と安田さんがツッコミます。キングジョーさんがアートワークを手掛けられたJackyさんのアルバム「大人になってしまった」には、なんと「KING JOE」というジョーさんのことを唄った歌も収録されています。CDの盤面もジョーさんの絵でめちゃくちゃ素敵なのでぜひ！