『人形たち～Dear Dolls』『Bird Woman』 7/16(日)の上映終了後、大原とき緒監督、海上ミサコ監督、斉加尚代さんのトークイベントを開催しました！『Bird Woman』そして斉加さんの監督作である『教育と愛国』が招待されたブエノスアイレスの映画祭で出会ったというお二人。そこから今回のトークが実現しました。はじめに『Bird Woman』以外の『人形たち』の4編はこの日初めて見たという斉加さんから「抑圧される側のレジスタンス、自由を求めることを作品で表現されている」という感想が。テレビドキュメンタリー制作に長年携わってる斉加さんですが「ドキュメンタリーを作っているからこそ現代には父権主義という価値観が強く横たわっていると改めて感じた」とも。それぞれの”人形論”に話が飛ぶシーンも。海上監督は以前に当館でも上映した『夢幻紳士 人形地獄』という作品でも人形がキーになっている映画を撮られており、「人形は人間の夢である、と自分なりに解釈している」とおっしゃられていました。今回の『人形たち』の中で海上さんが監督した『怒れる人形』にそういった海上監督の人形に対する思いがリンクするようにも見えました。監督の一人でもあり、プロデューサーでもある大原監督は「人形は身近な存在ではあるし、家族のような存在でもある一方飽きたら簡単に捨てられることもある。そういった存在である人形を女性の姿に投影する」というのが企画の発端だったと語られました。斉加さんからは「愛を託す存在でもあり、小さな箱に閉じ込められているという風に考えることもできる。作品を見てどう受け止めたらいいんだろう」と率直な鑑賞後の思いを吐露される部分もありました。