『チェチェンへようこそ ―ゲイの粛清―』公開を記念して、3/3(木)に真野森作さんオンライントーク「チェチェンの“ゲイ狩り”に国際社会はどう向き合うか」を開催しました。毎日新聞カイロ支局長の真野さんはロシアを長らく取材されており、本作の配給会社から「パンフレットの代わりに」と推薦された書籍『ポスト・プーチン論序説「チェチェン化」するロシア』の著者でもあります。チェチェンを知るためにはロシアを知らねばならない、そのことがよくわかる内容です。そして奇しくもロシアのウクライナ侵攻で世界が揺れているタイミングでの開催となりました。侵攻直前までウクライナで取材をされていた真野さん、街の様子や人々の声を伝えるとともに、なぜ“プーチンの戦争”は起きたのか？その思いや野心、老いなどについて考察し、ロシアの世界での立ち位置を説明されました。そしてそんなロシア＝プーチンと“特殊な関係”を築くチェチェンについて、その成り立ちや歴史・宗教的背景、現在のような強権体制に至った経緯と現在の人権的状況についてお話しされました。ディヴィッド・フランス監督の「チェチェンで起きたことは世界のどこでも現実になり得る」、人権活動家の「国外脱出はますます難しくなっている」という言葉も紹介され、差別にNOを突きつける姿勢が大事だと訴えられました。参加者からの質問も活発に挙がり、関心の高さがうかがえる内容でした。