大正時代に女性解放運動家として活動した伊藤野枝の激動の人生を描き、好評を博したNHKドラマを劇場版として生まれ変わらせた映画『風よ あらしよ』を題材に、神戸哲学カフェさん主催の【シネマ哲学カフェ】が、カフェP/S(王子公園)にて開催されました。
カフェフィロの藤本啓子さんによる司会進行で、参加者のみなさんが映画の感想を語るところから始まり、途中休憩を挟んで、3時間にわたり活発に意見を交換し合いました。
・大杉栄が実験と称した自由恋愛の描き方、考え方について
・母性からの解放を描いたことについて
・伊藤野枝だけに感じた内から湧き上がる情熱とその源泉、革命的精神について
・大正時代の無政府主義と現代見直されつつあるアナキズムについて
・旧態依然とした男女格差社会から変わるためには
・助け合いから生まれる共助やお互いさまと思える社会について
等々
これからの男女の役割分担や教育がもたらすもの、本当の自由をはじめ、歴史的な文脈からの話にも及んだ『風よ あらしよ』を題材としたシネマ哲学カフェ。自分で考えたことを自分の言葉で語り、共有する経験を積み上げながら、自由に話が展開し、お互いの思いや体験などを共有されました。
最後に、今、伊藤野枝が現代に生きていれば、どんなことを訴えるかを考え、熱い議論を締めくくりました。