サイレント映画を生演奏で愉しむ「SILENT FILM LIVE」。13回目、2020年最後となる12/19(土)は、ソ連の巨匠セルゲイ・エイゼンシュテイン監督が27歳で制作した長編第一作『ストライキ』で開催しました。帝政ロシア時代を舞台に労働者と資本家の衝突を描いた本作は、「政治的支配にむかって」という七編からなる連作の一編として制作されました。映画史に輝く傑作『戦艦ポチョムキン』と対をなす作品と楽士の鳥飼りょうさんは言います。すごかったのは、圧倒的な画(え)ヂカラの強さ。88分間ずっと、素晴らしいショットの連続なのです。そして労働者たちの激しさを増す感情と呼応するかのようなピアノにこちらの感情も引っ張られ、「忘れるな、労働者たちよ!」と強いメッセージが発せられるラストに、思わず拳を突き上げそうになりました。