元町映画館10年の歩みを振り返る書籍「元町映画館ものがたり 人、街と歩んだ10年 そして未来へ」の刊行を記念した7日間連続トークイベント。最終日の8/27(金)は濱口竜介監督『PASSION』上映後、「神戸の達人と語る、街と映画館の過去・現在・未来」と題して、Cafe Cru.（カフェクリュ）店主の金田明子さんと画家の高濱浩子さんにお越しいただき、トークを開催しました。元町で生まれ育ち30歳まで過ごしたという高濱さんからは、幼少時の懐かしい元町商店街でのお写真をお借りし、路面やアーケード、丁の表記などの今との違いを楽しみました。驚いたのが、昔はもっと元町商店街は狭い道幅で、南側の建物を削って拡幅したというエピソード。「北側の部屋に当時飼っていたウサギの部屋があって、その部屋がなくなるので移動したことを覚えてます」と高濱さん。そしてかつて家族で営んでいた元町商店街6丁目の歴史ある文具店の在りし日の写真や、その後に営まれていた雑貨店「アンニュイ」についても写真を見ながらお話しいただきました。高濱さんがアンニュイを閉店するのと入れ替わるようにオープンしたのがカフェクリュ。当時の銀行やオフィスばかりが並ぶ様子や、お客さまの変化などについてお話しいただきました。毎年お願いしている周年記念でお客さまにお配りするクッキーの歴代写真もお借りし、ご紹介しました。最後にはお2人とも、「この通りに在り続けてほしい」「ともしびといえる場所」と温かい言葉を贈ってくださいました。