映画研究者の中村紀彦さんをファシリテーターに、映画を通して“開かれた対話の場”をつくりだすことを目指す企画〈元町映画館オープンダイアローグ〉。こうべまちづくり会館4Fにある「まち活拠点 まちラボ」にて、4/20(日)に#04【映画『フジヤマコットントン』から“働く”ことを考える】を開催しました。1年ぶりの開催で、『フジヤマコットントン』の青柳拓監督をゲストにお迎えし、8名の方に映画後鑑賞後ご参加いただきました。
まずは恒例のアイスブレイク。映画の中の内容にちなみ〈最近他人を幸せにしたなと思うこと〉を自己紹介とともにおひとりずつお話いただきました。
映画では障害者福祉施設(就労継続支援B型事業所)のみらいファームで仕事をしたり、思い思いの活動をしているみなさんの姿を丁寧に映し出しています。そこに“いること”自体を肯定することに勇気が持てる一方、効率を求められる実社会とのギャップを感じるという投げかけから話が展開。また、いつも見ている問題提起型のドキュメンタリーとは違い、“もやっとした”というご意見から、青柳監督は、あえて通所者のご家族や福祉施設従事者の思いを聞かず、そこにいる人にフォーカスすることで、人間としての関わり、仕事との関わりを描いた入門映画になっていることを明かし、「まずは人間がいて、ここを入り口に障害者への支援を考えてほしい」とコメントされました。今の時代にチューニングした結果生まれた映画であることや、バラバラな個性を持つ人材がうまく融合しあう組織についての実例を交えた参加者のお話など映画から自由に話が広がり、最後に青柳監督が人間の体の中に共生している善玉菌、悪玉菌を例にとり「善玉菌を社会に増やす映画です」と語られたのには一同納得しきりでした。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
ドキュメンタリー映画『フジヤマコットントン』は5月3日まで上映中!