『生きる』3/12(日)の上映後、本作に出演されている弁護士の吉岡和弘さんの舞台挨拶を開催しました。音楽がない、ぼかしがないといった映画ならではの演出をとった本作についての寺田監督の思いを吉岡さんがお客様にお伝えくださいました。出来上がったものを見て「学校関係者の方にはきつい映画になるのでは」と吉岡さんは感じられたそうですが、上映が広がっていく中で学校関係者の方々にも「同僚に見てもらいたい」という感想が寄せられているそうです。劇中でも触れられる教務主任の先生は生徒、そして保護者にも人気の先生だったそうで、「先生を責めるような映画を作ってしまうのは非常に残念」だと吉岡さんはおっしゃられました。田舎で保護者と先生の交流が密でもあり、「いい先生」の責任を問うかのような裁判を起こすことは遺族の間でも意見がわかれ、複雑な思いが入り混じった、と当時を振り返られた吉岡さん。裁判をすることの重みを弁護士として改めて感じられたという言葉もありました。弁護士の友人から「悲しい映画ではあるけど、不思議な力をわかせるような”人間讃歌”の映画ではないか」という感想のメールをもらったという吉岡さん。「ぜひ持ち帰って友人などにもこの映画の話をしてほしい」と結ばれる舞台挨拶でした。