
『辻占恋慕』8/6(土)の上映後、主演の早織さんと神戸出身の映画評論家・松崎健夫さんにお越しいただき、スペシャルトークを開催しました。会場となったのは元町映画館から西へ100mのこうべまちづくり会館4Fにある「まちラボ」。映画を観終えたお客さまをゲストの2人が先導して会場に移動しました。「俳優が演じているのではなくミュージシャンが出演しているように見える」と松崎さん。会場に問いかけると、多数の方が賛同します。「映画の世界に完全に没入して楽しんでもらうためには、“早織”という俳優が一生懸命ギターを練習して撮影に挑んだということがノイズになる。それを消したかった」と早織さん。そして月見ゆべしと岡部信太、主役のふたりの【30歳】という年齢について、「ちょうど仕事というものにも向き合い、ターニングポイントとなる」と松崎さんはご自身の体験も交え話されました。ゆべしと信太、どちらがミュージシャンでマネージャーかはプロットの段階では決まっておらず、どちらが良いかと聞かれたと早織さん。「女性が振り回されたり献身的に支えたりする姿はもう見たくないので、絶対にミュージシャン役をやりたい」と答えたそうです。大野監督独特の批評性やアイロニーは、女性に語らせることでより強く観る者に伝わっていると松崎さんは指摘します。共感はできないけどまぁわかる、という人物を描く大野監督は、共感できない人をも許容する=世界平和を生み出すという説まで飛び出しました。作品を同時代に観ることの重要性や、劇場で他人とともに観ることの意義などについても熱く語っていただきました。
















