SILENT FILM LIVE【長編ウィーク】、9/20(月)は『ロイドの要心無用』を鳥飼りょうさんのピアノ生演奏付きで上映しました。チャップリン、キートンと並ぶ三代喜劇王のひとりハロルド・ロイドの代表作です。のちに『プロジェクトA』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などでオマージュが捧げられるシーンもあり、世界中の映画人に愛され続けています。「あくまで映画が主役、ピアノはバスガイドのようなもの」とお話しされる鳥飼さんですが、ロイドがビルを登ってゆく本作のクライマックスでは、音楽に誘導されるどころかブンブン振り回されたかのようで、持っていたチラシがフニャフニャになるほど文字通り手に汗握ってしまいました…!改めてサイレント映画上映における音楽の力を体感した回となりました。上映後には、クラシック喜劇研究家のいいをじゅんこさんをお迎えしてトークを行いました。「サイレント期のコメディスターはいかに“キャラクター”を獲得するかが肝要だった」といいをさん。ロイドも売れるまではキャラ作りに迷走していた時期もあるそうで、最初に取り組んだのは【ウィリー・ワーク】という、いいをさんいわく「自主映画でチャップリンのモノマネをしたみたいな」キャラクター。そこからいろいろと工夫と変遷を重ね、カンカン帽と丸眼鏡がトレードマークの普通の青年という、おなじみのキャラクターにたどり着いたのだと話されました。「普通の青年が恋人のために頑張って成功するというアメリカン・ドリーム的要素と、ほかの2人に比べると胸キュン要素の多いところがロイドの魅力なのでは」と鳥飼さん。主人公の身体的表現力で魅せる2人とも異なり、“映画的”なアイデアと面白さに満ちているのもロイド作品の魅力。もっとロイド作品を観たくなるトークでした。
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