
『ヴァタ ~箱あるいは体~』10/6(日)上映後、亀井岳監督と音楽ライターの吉本秀純さんのトークを開催しました。亀井監督の3作目である本作ですが、前作の現地ミュージシャンがその音楽ルーツをたどるロードムービー『ギターマダガスカル』とは「ずいぶん作風が変わった印象」と吉本さん。亀井監督は、前作制作時に「音楽は祖先と交流するツール」であり「祖先の世界を常に感じている」というマダガスカル人の死生観に触れ、これを映画にしたいがドキュメンタリーよりファンタジーとして作る方が観る人に伝わるのではと、初の〈長編劇映画〉として制作したと話します。さらに世界観を伝えるために、音楽監督の高橋琢哉さんもともに現地入りし、環境音なども取り入れて音を作られました。吉本さんいわく「アンビエントミュージック的」なその音楽が、生と死の世界を行き来するマダガスカル人の持つ世界を私たちにも感覚的に伝えてくれているように感じます。
映画のクライマックス、焚火を囲んで生者と死者が混じり合うシーンの撮影には3晩かかったそうで、薪をくべる役割を担っていた主人公のタンテリが、音楽が盛り上がると忘れてしまったりというウラ話も。職業俳優ではないキャストだからこそのエピソードです。
アフリカの太鼓や木琴などの楽器は、起源はインドネシアなどの東南アジアだと言われているそうです。その伝わる道程で経由されたマダガスカルは、「楽器の鳴りやリズムがアフリカともちょっとちがう」と吉本さん。東南アジアとアフリカが融合し、無二の音楽が生まれる場所なのかもしれません。パンフレットには楽器の紹介も掲載されています。音楽好きの方はぜひご覧ください!
















