
サイレント映画を楽士・鳥飼りょうさんの生ピアノ伴奏とともに愉しむ「SILENT FILM LIVE」。【シリーズ23】となる今回、6/3(月)はフィルム・ノワールでありメロドラマでもあるジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の『紐育の波止場』を上映、上映後には鳥飼さんとスタッフの山田健登によるトークを行いました。
トークに移り開口一番「いい作品ですよね…!」と鳥飼さん。即興で伴奏されながらも、作品の魅力を堪能されていたようです。今回本作をセレクトしたきっかけは、濱口竜介監督が“影響を受けた作品”の一本として挙げていたからだそう。そう聞いて改めて見返してみると、水面に映る光や自然の表現に濱口監督の最新作『悪は存在しない』と共通するところがあると感じたと話されます。山田が印象に残ったという主人公ビルの登場シーンの音楽は、ニュージーランドの船乗りの労働歌。TikTokでもバズった音楽で、聞き馴染みのある方もいるかと思い今回の伴奏に取り入れたそうです。こんな風に、音楽をどうつけるかで無限のパターンが楽しめるのがサイレント映画の面白さのひとつだと話されました。鳥飼さんの伴奏は即興なので、同じ作品でもその都度体験は変わります。事前に本作を無音で観た山田も、「音楽がつくとまったく印象が変わる」と鑑賞体験の驚きを話しました。主演のジョージ・バンクロフトは俳優になる前は船乗りだったそうです。ビルを演じるのにこれほど適役はいないと思えるほど、とても魅力的でした。
酒場のシーンで登場した“自動ピアノ”の解説、映画ならではのタバコの煙の表現などについてのお話も興味深かったです。サイレント時代の技術や演出が凝縮されたサイレント末期の作品ならではの魅力に溢れた名作です!
















