『親密な他人』7/2(土)の上映後、中村真夕監督のリモート舞台挨拶を開催しました。劇映画、ドキュメンタリークォ問わず作品を手掛けられている中村監督ですが、劇映画のデビュー作『ハリヨの夏』が”ファザコン”的性質を持った作品であったため”マザコン”的要素のある作品を考えられていたそう。長く海外で暮らした経験から、日本特有の犯罪である「オレオレ詐欺」というのも作品のキーセンテンスに。
撮影は2020年。既に売れっ子でテレビドラマや映画に引っ張りだこな神尾楓珠さんですが、中村監督曰く「目に闇があって存在感がある」と感じたことがキャスティングの決め手に。恵を演じた黒沢あすかさんは日本では珍しい幅を持つ役者だと中村監督。中村監督自身「女性が妻や母親になると”女”ではなくなるのか」という疑問を抱いてきたそうで、幅を持つ役者の黒沢さんなら色々な女性の部分を体現できるのではないかとキャスティング。日本の女性の役者は30代半ばを過ぎると「お母さん(それも良妻賢母的な)」の役しか回ってこなくなることが多く、最近は黒沢さんも母親役が多かったそうですが、憑依型の役者で現場でリハーサルを重ねることもなかったそう。『親密な他人』以後の、今後の待機作・準備作が控えているという中村監督。既に撮り終えてるもの、まだ企画段階のものもあり、劇場のお客様にはちょこっとお話いただきましたが、まだまだかっこいい”おばさん”の映画が作られていきそうです!
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