
『恋脳Experiment』4月5日(土)の上映後に、祷キララさんの舞台挨拶を開催しました。
本作は、幼少期から思春期を経て大人になるまでのひとりの女性が経験する恋愛を通じて、人生に現れるさまざまな“呪い”をコミカルかつ辛辣に描いたドラマ。祷さんは、「この映画を通して、自分の生活の中にあった“呪い”や“魔法”のような言葉に気づかされました」と語り、「“ありのままの自分を愛そう”という言葉は本来ポジティブなもののはずなのに、いつの間にか自分を縛るものになっていた」と、仕草というキャラクターを通じての気づきや共鳴を明かされました。
撮影を振り返って印象的だったシーンとして、中島歩さんとの掛け合いを挙げ、「決まったセリフを守りつつも、現場で起きる予想外の出来事に自然に乗っていく感覚があった」と話されました。「生身の人間同士で演じるからこそ、脚本の想像を超えていく瞬間が楽しかった」と、その自由なやりとりの魅力についても触れられました。また、平井亜門さんとのラストシーンにも言及され、コンテンポラリーダンサーとのワークショップを通じて、言葉を超えた“身体の対話”が生まれたことを紹介。即興的な要素を取り入れながらも、感情の機微を丁寧に織り込んだ演出の様子が語られました。
役どころについては、「これまで演じてきたのは、どこか孤立していたり、浮いていたりするキャラクターが多かった」としながらも、「仕草はまっすぐで、時にしたたかさも見せる“等身大の女の子”として、自分の新たな一面を重ねることができた」と話されました。
特に印象的なのは、仕草が過去の記憶を現代アート作品として再構築し、それが映画という形式で私たちに届くということです。個人の記憶がアートとなり、それを映画が受け取る――形式が形式を越えて重なり合うことで、新たな意味が生まれる構造自体が、本作の魅力のひとつといえると思います。
最後に、祷さんは「演じることを通して、自分でも知らなかった自分に出会えることがある」と語り、「現場で偶然が重なって奇跡のように何かが生まれた瞬間、自分の人生が少し方向転換するような感覚を味わうことがある」と、俳優という表現行為の奥深さを明かされました。
恋愛や自己肯定、そして表現することへの葛藤と向き合いながら、それでもどこかユーモラスで、あたたかいまなざしを持ち続ける本作。固定観念にとらわれず、自分自身と向き合いたいと願うすべての人に、ぜひ観ていただきたい一作です。
















