
『フィシスの波文』5/12(日)上映後、アーティストの藤本由紀夫さんと、プロデューサー・河合早苗さんのトークを開催しました。当日は補助席まで埋まる満席大盛況!観終えて、「映画ではなく本を読んだ印象を受けた」と藤本さん。動かさず、対象に寄らず、少し引いた画角でじっと見つめるようなカメラワークがそう思わせるのではないかと分析されます。茂木綾子監督はもともと写真家としてキャリアをスタートされた方で、「カメラを動かさず、フレーム内の対象が動くのを捉える」画づくりをされると河合さん。静止画で失われているものは「時間」で、動きがあるということは「音」があるということ。本作は映像より音の存在感が大きいという藤本さんの指摘に、サウンドクリエイターのウエヤマトモコさんが、現場にいてもなかなか聞こえない音も丁寧に掬い上げ、音を再構築していったと河合さんが説明。作中で言及される〈余白〉について藤本さんは、「〈本体〉があって〈余白〉が生まれる。音は振動で空気を伝うことを考えると、自分の“作品”はどこからどこまでなのか?」と、サウンド・アーティストならではの問いかけをされ、音の話がどんどん拡がりました。
本作を「映画のようで映画じゃない」と河合さん。「ムーブメントなのかな」という言葉に、「書物でいいんじゃない」と藤本さん。奥に進むにつれ描かれるものが変化していくという洞窟は書物の根源であると話され、本作制作にあたって洞窟が大きなテーマだという河合さんの思いに繋がりました。
お話は尽きず、劇場内での持ち時間を使い切った後は2Fロビーにお客さまとともに移動して交流されました。















