
アラン・ギロディ監督特集『ノーバディーズ・ヒーロー』5/5(月)の上映後、渋谷哲也さんのトークイベントを行いました。専門はドイツ映画ながら、元町映画館では数々の作品、作家でトークをお願いしている渋谷さん。今回のアラン・ギロディもフランスの作家ながらトークをお願いいたしました。アラン・ギロディは今まで日本で作品がほぼほぼ公開されておらず、劇場公開という形で公開されるのは今回の3作が初めて。「一部の映画ファンの人が知っている作家だった」と渋谷さん。今回公開されたのは『ミゼリコルディア』『ノーバディーズ・ヒーロー』『湖の見知らぬ男』の3作ですが、全てを合わせても7本の長編しか撮っていない作家です。今回公開された3作のうちで本作『ノーバディーズ・ヒーロー』が3本の中で「一番娯楽映画の枠で楽しめる作品」だと渋谷さんはおっしゃっていました。3作の共通点として渋谷さんが挙げられたのは「男性が主人公であること」「ある種さすらいのように逃げていって、閉鎖的な空間にとらえられていく」「もがきながら進んでいく」ということを挙げられました。外側だけ見ると「異性愛の恋愛ドラマ」のように見えるのに、そこにあるのは欲望の関係なのか、行き違いが枠にはまらず、純愛なのか欲望なのか関係性がわからないままコロコロと変わりながら進んでいくところが面白いところだと渋谷さん。主人公メデリックについても「リベラルを地でいくキャラ」と評し、本作の背景で描かれるテロについても「政治的なメッセージを伝えるものではなく、徹底してコメディの中で起きている」とお話しされていました。ギロディについては改めて「社会を見るのにシビアで中立的、リアリストでありながらどうやってこの世を上手く生きられるだろう、伝統的な映画の語り口の枠に合わせて提示する人」であるとお話しされてトークは締めくくられました。














