
『上飯田の話』公開4日目となる7/30(火)の上映後、たかはしそうた監督と中村紀彦さんによるトークショーを開催しました。
タイの映像作家、アピチャッポン・ウィーラセタクン研究の第一人者である中村さんは、7月に神戸映画資料館で上映された上飯田二部作の『移動する記憶装置展』を観て「めちゃくちゃアピチャッポンっぽい!」と感じ、本作への期待を膨らませていたそうです。東南アジア映画研究者としてまず注目したのが、本作の第3話で登場するバナナの木。「タイではバナナの木は亡霊(特に女性の)が棲みつくと言われており、バナナの根がはるように記憶が染みつく」とバナナの木が本作に与えているイメージについて熱く語られました。
特に中村さんが魅力を感じたのは本作の抜け感や軽やかさ。たかはし監督は「同じ脚本でどこでも撮ることはできるけれど、この感覚ではない」と、一般的な高齢化した町という視点ではなく“自分のわかる範囲内で精巧にこの町を映せないか”を突き詰めたといいます。
たかはし監督も好きだというアビチャッポンとの共通点を中村さんが指摘する中で、特に感激したという公園で360度映し出す(パンする)シーンについては、「公園で保険セールスの女性と市場の店主が延々と保険の話をするのにカメラ自体が飽きて動き始める。カメラが感覚的に開かれ気づいていくところに、主体的なカメラの喜びを感じ感激しました」と熱弁。『上飯田の話』といいながら、上飯田が撮れていないと感じたたかはし監督が3日間かけて撮影したときの裏話も語ってくださいました。
さらにアピチャッポンの代表作『ブンミおじさんの森』と重ねた中村さんは「前世や、亡霊が市井の人の話の中に現れていて驚いた」と感想を語れば、たかはし監督も「亡霊は映らないけれど、亡霊の目線が映らないかと思っていた」と見えないものを想像させる映画の側面についても語り合い、映画の観かたに新たな視点を与えるトークとなりました。
たかはしそうた監督インタビューは公式noteに掲載中!
https://note.com/motoeihighschool/n/n258c92089ac7
















