
3/21(土)『蒸発』の上映後、アンドレアス・ハートマン監督、森あらた監督の舞台挨拶を開催しました。2018年から2022年にかけて撮影をされた本作、ハートマン監督は「関西で大部分の撮影を行ったので、この映画を日本に持ち帰ることができて、また関西で上映することができて嬉しく思います」、森監督は「2年前に映画祭でワールドプレミアを迎えて、たくさんの映画祭をまわって、ようやく日本での劇場公開が迎えられて嬉しいです」とまず最初にお客様への感謝を述べられました。ハートマン監督からはドイツでは身分証、パスポートの携帯に関する規制が厳しく姿を隠すのは難しくあるそうで、逆に日本に関しては「調和を意識する文化」というのが”蒸発者”を生み出すひとつの要因になっているのでは、というお話が。またさらに「(この問題は)日本の文化や社会と結びついているとはいえ、普遍的なテーマ。誰もが断絶や喪失を経験したことがある。そこについて深く掘り下げたい」という思いから”蒸発”というテーマを選んだ理由についてもお話しいただきました。森監督は18年前に日本から海外へ移住され、本作が自身にとって初めて日本で撮った映画にもなったそうですが、「前に見ていた日本とは違う日本を知れた。自分自身も蒸発者なのでは」という言葉もありました。また「”蒸発”という言葉は日本人にとっては古いような気もするし、1人で監督をしていたら”蒸発”というタイトルは付けていなかった。2人で作って外からの目線が入ったことによって、違う視点での日本社会を見れたと思う」ともおっしゃっていました。複数の視点から”蒸発”という事象を掘り下げる本作。舞台挨拶の中で森監督から「想像以上に老若男女さまざまな年代の方に見ていただけている」という言葉もあり、この舞台挨拶回でも同じように世代を問わずいろんな世代の方に見ていただけて、”蒸発”という事象が現代の日本人にとって世代を問わず普遍的テーマであることを物語っているようにも思えました。

















