
『インフル病みのペトロフ家』6/17(金)の上映後、「断絶と幻想 ーソヴィエト時代の記憶と隔たり」と題し、ロシアSF研究科の宮風耕治さんにトークをしていただきました。現在(ロシア)と過去(ソヴィエト)を行き来しながら進行する本作。過去パートで『不思議惑星キン・ザ・ザ』で有名なゲオルギー・ダネリヤ監督の『秋のマラソン』に言及する場面があることから、ソヴィエト時代の設定は1979年ではないかと推察されます。激動の歴史を持つ(現在進行形?)ロシアにとって70年代とは、ある意味“落ち着いた”、動きのない時代だったと宮風さん。その後の激変もあり、どこかノスタルジーを持って語られることの多い時代でありながら、振り返って70年代を「うまく」表現できた文学や映画はこれまでなかったそうです。本作ではノスタルジーとうまく距離を取りながら描くことで「最も70年代を正確に表現できた作品」ではないか、その距離感の取り方が絶妙であること、そして時代間の断絶を物語として繋ぐ際に“幻想”をテクニックとして用いることで語ることに成功していると話されました。ロシアでの「SF大会」にも何度も参加された宮風さん。親交のあるSF作家たちの多くがウクライナ侵攻を支持していると知り胸を痛めておられたり、戦争中の祝日の祝い方にロシアとウクライナで大きな差が見えたことなど、現在の状況についてもお話しくださいました。














