
イスラーム映画祭10『母たちの村』5/5(月)上映後、「女性器切除(FGM)ー社会を変える”ポジ・デビ”な女性たちの闘い」と題して戸田真紀子さん(京都女子大学現代社会学部 教授)のトークセッションを開催しました。戸田さんは共著で『グローバル・ディスコースと女性の身体-アフリカの女性器切除とローカル社会の多様性』を書かれており、こちらが日本で初めての女性器切除(FGM)について書かれた本です。本作『母たちの村』が製作された当時の反応としては、政治的にもセンシティブな話題を巨匠と呼ばれる監督が取り上げることについて反発の声もあったそうです。現地では女性器切除(FGM)は成人儀礼の一環として行われており、これを行わないと一人前の女性として認められない、結婚できない、結婚できたとしても婚資がとても安くなる、といった理由からFGMを受けさせることは親としての責任でもあるという考えが未だに根強いとのことです。撮影地はブルキナファソである本作『母たちの村』は「当事者」目線の映画であり、人々が自分で情報を得て、自分で考え、判断し、廃絶を選ぶプロセスが描かれていると戸田さん。映画の中でも描かれているように、村の権力構造を維持するためにFGMが行われているため、なかなかFGMがなくなることはない。一夫多妻については女性同士の連帯として肯定的に描かれているという見方もできるが、戸田さんはこの映画の中で描かれているケースはとても限定的で特別なのではないかという指摘もありました。トークのタイトルにもある「ポジティブ・デビエンス(ポジ・デビ)」というのは「ないないづくしの中でも前向き(ポジティブ)でいられるためのちょっと変わった(デビエントな)行動」のこと。FGMをしている人を探す、のではなくFGMをしなかった女性、FGMにNO!といった女性・男性、つまりポジ・デビが社会を変えるために重要なのでは、と戸田さんはおっしゃられていました。トークの最後には戸田さんから日本でもFGMは行われているのではないか、「美容整形」なら良いのか?というメッセージもありました。















