
イスラーム映画祭10『ラナー、占領下の花嫁』5/4(日)上映後、岡真理さん(早稲田大学文学学術院 教授/アラブ文学者)によるトークセッションを開催しました。最初に現在のパレスチナがどういう状況になっているのか、簡単にご説明いただいてからトークセッションはスタート。ミシェル・クレイフィ監督『ガリレアの婚礼』との比較、『オマールの壁』が有名なハニ・アブ・アスアド監督作ということもあり、過去作である『パラダイス・ナウ』との比較などを行いながら、映画の舞台の位置関係などをご説明いただきました。本作のテーマとして「女性の自立と選択」「占領下パレスチナの現実」「ロードムービー的な展開」の3つを挙げられた岡さん。「女性の自立と選択」という点では、伝統や家族の期待に縛られながらも、自分の愛する男性と結婚すべく自力で人生を選ぼうとする。その過程で「占領下パレスチナの現実」、イスラエル軍の占領下のエルサレムやヨルダン川西岸地区の日常風景、チェックポイントによる移動の制限や、入植者による占領、監視、家屋破壊など、占領下でパレスチナ人が日常的に直面する困難が描かれる。それが「ロードムービー的な展開」になっていて、エルサレム旧市街や西岸を舞台に、ハリールと結婚すべく奔走するラナとともに、観客はエルサレムや西岸を旅する。とご解説いただきました。岡さんからは『パラダイス・ナウ』『オマールの壁』と比べると作品の完成度が低いのではという指摘もあり、制作環境の制約(低予算での製作体制)、脚本と演技の完成度の問題などを挙げられていました。トークの最後に、イスラーム映画祭の主催の藤本さんへ「なんでこの映画を選んだんですか?」と質問。藤本さんは「エルサレムが舞台だった」「エルサレムが舞台の映画を今までイスラーム映画をやっていなかったから」と返答されていました。















