
阪神淡路大震災から30年目の節目となった2025年1月17日から公開中の『港に灯がともる』上映後に、安成洋プロデューサーの舞台挨拶を開催しました。安さんが京田プロデューサーと、神戸を舞台にした映画を作りたいと元町映画館を訪れてくださったのが、安達もじりさんが監督を引き受けてくださった今から2年半ほど前と当時を振り返られ、「満席の中、舞台挨拶をするのは初めて」と感無量の様子。
兄、安克昌先生の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」がきっかけとなり、実弟としてメディア取材を受けている中で、丁寧な取材し、ドラマ化されたのが「心の傷を癒すということ」。劇場版『心の傷を癒すということ』で、映画を届けるお手伝いとしてプロデューサー業を始めたと言います。その後高校で自主上映会を行った際、学生たちがとても丁寧に映画を鑑賞し、質問をしてくれ、映画を持つ力、映画を通じて考えることの大切さを実感。以降、安さんは上映後に交流する活動を始め、上映後に書いてもらった感想文は今や4000枚を超えているそうです。埼玉の上映会では県外被災者の方と交流されたり、観るかどうか迷ったけれど勇気を出して観に来たというお声を聞くことができ、映画を作ることの大事さを痛感したといいます。
『心の傷を癒すということ』を大事にしてくださる人の中から、次の作品をと要望されたことで思い浮かんだのが、兄の安先生が書籍で書いていた「街が復興しても、言葉に言えない思いを抱えている人たちがいる」という言葉。阪神淡路大震災30年が経っても、心の中にずっと思っていても言えないことや、抱えていることがあり、それを映画という形で物語にできるのではないかと思い、安達もじりさんに新しい映画づくりをお願いしたといいます。
安さんがリクエストしたのは、
・阪神淡路大震災の30年からもう一度震災を見つめ直してほしい。
・人に言えないもの、心の中にあることを心のケアとして描いてほしい。
・亡くなった兄が22年過ごした神戸で、神戸を描いてほしい。
という3点でしたが、脚本で在日コリアンの描写を見たときに、自分自身を見たような気がして強い衝撃を受けたそうで、「自分の出自や生い立ちをもう一度見つめ直す旅になった」と語られました。
本作に携わった方々も多数来場されており、
「震災30年の中で、この映画を作ってもらえたのは長田のものとしても感極まります」
「精神科医のできることは、その人の言葉に耳を傾けること。あなたの今の生きづらさが必ず力になると付き合ってくること。安先生は書籍で『傷を受けた人に、自分は尊敬を念を感じる。傷が消えることはないけれど、傷が崇高なものになる』と教えてくれました」
など、ご感想を寄せていただきました。
『港に灯がともる』は2月14日まで上映中。
















