
『PARALLEL』7/13(土)の上映後に、田中大貴監督、ひと:みちゃん、国海信彦さん(ゲスト)、リモートで芳村宗治郎さん、村田啓治さんによる舞台挨拶を開催しました。
本作は田中監督初の長編作品で、“傷を抱えた少女”と“アニメの世界に行きたい殺人鬼”の恋愛模様を描いた異色のスプラッターラブストーリー。DIYアイテムの多用やアナログな撮影手法など、自主制作映画ならではの裏話を沢山お聞きしました。
芳村さんは初めて殺人鬼を演じるにあたり、ナイフを持ち歩いてその緊張感を役作りに活かされたということで、役への入り込み具合は現場でひと:みちゃんが話しかけるのさえ憚られた程だそう。ゴアジャンキーな世界観に没頭するあまり、金縛りや幻聴の弊害に悩まされたこともあったといい、精神負荷のかかる役作りの苦悩を明かされました。
「パンツおじさん」こと村田さんは、撮影前日の出演依頼という監督曰く「綱渡りの配役」でしたが、結果的にイメージ通り(?)のバッチリな配役になったようです。演じる上で、主演の楢葉さんに必要以上の恐怖心を煽らないよう配慮したそうですが、心配虚しく意外にも「キモかわいい系」という、愛らしい(?)キャラクターが誕生しています。
田中監督が自身で3DCGを制作された同時上映のアニメーション『人造魔法少女カイニ』は、短期間の制作や慣れない声優起用に苦心されたそうです。芳村さんは完成した作品を見たときに、カイニの生みの親であるという設定の美喜男役を演じられたことからも大変感慨深いものがあったとお話しされました。
低予算かつ少人数の制作裏は、スプラッターシーンでひと:みちゃんが血糊を吹きかけたり、カラオケシーンでミラーボールを回すためだけに村田さんが『紅』や『深夜高速』を熱唱したりするというカオスが日常的だったそう。そのような作り手の情熱や愛が根底にあるからこそ、過激なストーリーの最奥にある、ボーイ・ミーツ・ガールに沸る情熱と至純の愛を見出すことができるのでしょうか。猟奇的人情というパラドックス、そこに秘められた内省と対話のパラレルを是非刮目されたく思います。

















