
サイレント映画を楽士・鳥飼りょうさんの生ピアノ伴奏とともに愉しむ「SILENT FILM LIVE」。【シリーズ23】となる今回、6/2(日)には喜劇王バスター・キートンの初長編作品『キートンの恋愛三代記』を上映、上映後には鳥飼さんと映像・映画理論研究者の中村紀彦さんによるトークを行いました。
サイレント映画専門の楽士としてこれまで800以上の作品に伴奏をつけてこられた鳥飼さんですが、なんと本作は今回が初めての伴奏だそうです。3つの時代を駆け巡るという構成は、“映画の父”D・W・グリフィスの監督作『イントレランス』のパロディ。本作で描かれる石器時代、古代ローマ時代、現代、各時代ごとの空気を音で出し、映画を観ている方の想像力と合わせて雰囲気が形作られていくよう意識したと話されます。中村さんも「キートンの超人的な動きとピアノの音が同期していく快感はライブならでは」と興奮冷めやらない様子。サイレント時代の音楽の付け方には、適当にレコードを流す/楽器を弾ける人が適当に弾く/既製曲のフレーズをパッチワークのように組み合わせる/シーンごとに決められた一行の楽譜をキューシートに沿って弾く/完全な即興演奏など、映画館や作品により様々でした。鳥飼さんの伴奏はこのうち即興演奏のスタイルです。
キートン作品は伴奏しやすいかという中村さんの問いに、実は苦手な方だと鳥飼さん。人物の細やかな心情を丁寧に拾っていくスタイルの作品が好きで、シーンごとにパキッと色を変えていくようなコメディは得意ではないそうです。でも、劇場でのお客さんとの一体感が格別なのはコメディの最大の魅力と話されました。
















