
1月18日、ケン・ローチ監督『石炭の値打ち』上映後、神戸大学大学院国際文化学研究科教授の小笠原博毅さんのスペシャルトーク開催しました。
題して「暗闇に咲くバラは見える人にしか見えないー『石炭の値打ち』から『ブラス!』まで、化石燃料資本主義批判の系譜」。
1977年にBBCテレビドラマとして製作された2部作(当時はケネス・ローチ名)で、坑内はセットなからリアリティあふれる作品。
牧歌的な1話と暗転する2話で、登場人物は工場経営者も含め、だれも悪くなくてもやりきれないことが起こる。典型的なケン・ローチの世界。そしてプライベートな状況を描いても世界との接続があることを精緻に描く。炭坑映画の系譜は『我が谷は緑なりき』から『ブラス!』『リトルダンサー』『パレードへようこそ』と続く。炭坑が男臭い職場であり、労働者同士の仲間意識は戦友に近く、また産業を支えるというプライドもあった。それが崩れたのは1979年のサッチャー政権以後。
参考作品として絵本、ジョアン・シュウォーツ『うみべのまちで』。海底炭坑におじいさんの代から働く一家、暮らしはルーティンだが、昨日と今日の海は違う、それに気づく少年の物語。
もう1冊はアンドレアス・マルス『化石燃料fossil capital』(未訳)。人間が技術用いて地球を破壊する、人が生まれたから地球がだめになる。もはや回復できないところに来ていて、循環させることが出来ない。
ケン・ローチ的ヒューマニズムが通用しない世界になっている。さて私たちはどうするのか?
個人的には、ケン・ローチ監督は女性を描くのが苦手という小笠原さんの言葉に頷きました。















