
大震災、原発事故から10年以上を経て、増加しているPTSDなどのこころの病を抱えた人々に寄り添う医療者を追ったドキュメンタリー『生きて、生きて、生きろ。』。公開を記念して、島田陽磨監督の舞台挨拶を開催しました。
父親が南相馬市出身だという島田監督。実家のあるまちが、チェルノブイリと並び負の1ページとして歴史に書き加えられることに複雑な気持ちを抱き、映像化できないかと考えていたと話します。インフラが整った、防潮堤ができたなど、外形的なことばかりがニュースになる中、可視化されない現実があるのではと思い、精神科医の蟻塚亮二さん、精神科認定看護師の米倉一磨さんに連絡を取り福島に通い始めたのが2020年、コロナ禍真っただ中のこと。制作期間は延び予算が尽きながらも、作業員向けのプレハブの宿泊施設を利用しながら取材を続けられ、3年かけて公開までたどり着きました。
観た方からは「よく実名で取材させてくれましたね」と言われるそうですが、「このままなかったこととして忘れられたくない」という切実な思いでみなさん取材に応じられ、顔を隠したり仮名にせずありのままを伝えてほしいと言われたそうです。この取材を通して、ただ生きていくことの素晴らしさ、美しさを学んだと島田監督。「この映画は人間讃歌だと思ってます」と話されました。タイトルはどうするか散々悩んだうえで、自分の感じたことからまっすぐ直球でつけられました。映画を観た後は、タイトルの力強さが胸に響きます。最後に客席からの質問にも応じられ、作品に込めた熱い思いをたっぷりお話しいただきました。















