『東京クルド』初日の7/24(土)上映後、日向史有監督とRAFIQ（ラフィク）運営委員の守口さんにお越しいただき、トークを開催しました。RAFIQは大阪で2002年に設立された、ボランティアにより運営される難民の支援団体。難民条約で定義された難民に該当し、日本で支援者がいない関西在住の難民に対し、難民認定までの法的支援や生活支援などを行っています。日向監督が「5年の取材・撮影期間でも相当キツく、もう辞めたいと思ったことが何度もあった。でも支援に関わられている方はこれが毎日続くんだなと。辛くなったりはしませんか」と問うと、「毎日本当に辛いです」と守口さん。難民の置かれた過酷な現状や非人道的とも言える日本の対応を目の当たりにするたび、心が削られる思いをすると話されます。パンフレットへの寄稿で紹介されている、80年代に入手された入管の職員マニュアルにある「外国人は法を侵すもの、日本に外国人はいらない」という意の言葉には驚かされました。パスポートがまだ有効な難民に対しては、「日本以外の国に行った方が良い」と言わざるを得ないというほど絶望を感じている守口さん。でも、名古屋入管で3月に亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの事件について国民による大きな反発を受ける形で、その後の入管法改正案（守口さんは“改悪”と言い切ります）の成立が見送られたということもあり、やはりひとりひとりの声が大きくなることで変えられることもあるのではないかと呼びかけられました。