イベントレポート


2018.09.18
SILENT FILM LIVE #02「豪勇ロイド & デブの料理番」を開催しました!

9/15(土)元町映画館2Fシアタールームにて、3/3 (土)の第一回目に引き続き、第二回目となるSILENT FILM LIVEを開催しました。
今回のテーマは喜劇。伴奏者は前回と同じく、サイレント映画伴奏者の鳥飼りょうさんです。
(前回のレポートはこちら→

関西ではじわじわと上映会が増えているというサイレント映画。そもそもの誕生は1895年12月28日だと言われています。リュミエール兄弟たちが映画を作っていたその当時から、映画に伴奏を付けて上映していたと言います。後にどんどんフィルムに音をつける技術が開発されていき、1920年代後半にはトーキーというサウンド版が出たことで、ピアノやオルガンを使用した上映がなくなっていったのだと鳥飼さんはおっしゃいます。

まずは『デブの料理番』という約13分の作品を鑑賞しました。
主演はロスコー・アーバックルという、チャップリンと人気を二分していたコメディアンです。物語がどうこうというよりも、ここをこう見せたい!というギャグをつないでいくような、アーバックルの魅力が楽しめる一作だと鳥飼さんはおっしゃいます。 日本では“デブ君”との愛称で親しまれていたアーバックルの見た目に反した機敏な動きが笑いを誘います。

続いて『豪遊ロイド』は三大喜劇王(チャリー・チャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイド)のハロルド・ロイドが監督・脚本・主演をこなす一作です。見た目ですぐにわかる特徴・キャラクターのあるチャップリンや無表情で身体表現が凄まじいギャグが持ち味のキートン。二人と比べ、ロイドはどこにでもいるような好青年のキャラクターを演じ、だんだん話を長くしてドラマを作っていくのが特徴だそうです。
アーバックルとはまさに正反対のコメディー。
喜劇といえど、最終的にはロイドという一人の青年の成長物語としてホロリと心温まる気持ちになりました。

また劇中の「Love Love Love」のセリフに合わせて奏でる尾崎豊さんの“I love you”や、たくさんの猫が登場するシーンでの“猫踏んじゃった”など、鳥飼さんの選曲による演出がとても印象的でした。

第三回は、今回の喜劇とは打って変わり関西の生んだ悲劇『何が彼女をさうさせたか』を12/15(土)に同会場にて上映予定です。
お楽しみに!

(まりこ)


2018.09.18
『Ainu|ひと』溝口尚美監督とアイヌ古老の舞台挨拶とトーク、〈Ainuクラフト&食マーケット〉を開催しました!

アイヌ文化を守り継ぐ4人の古老を追ったドキュメンタリー『Ainu|ひと』。兵庫県出身、ニューヨーク在住の映像作家・溝口尚美監督が、北海道の日高地方・平取町で取材を重ね完成させた作品で、今回関西が初の劇場公開となります。公開を記念して初日9/15(土)に溝口監督とアイヌ古老の川奈野一信さん・川奈野元子さん・二風谷アイヌ文化博物館森岡館長・音楽担当の松尾泰伸さんの舞台挨拶とトーク、〈Ainuクラフト&食マーケット〉、9/16(日)にも舞台挨拶を開催しました。

初日の9/15(土)は満席立ち見で大盛況の中、舞台挨拶でした。
川奈野一信さんは昭和9年生まれの84歳!とてもお元気です!忘れられていくアイヌの文化と歴史を伝えていきたい、と精力的に活動されています。
奥さんの元子さんが静かに仰った「見よう見まねで着物を作っています。それだけです」という言葉が文化を継承していく中でとても大事な事だと感じました。

二階でのトークも多くの方に集まっていただきました。
溝口監督は以前、南米コロンビアの先住民族の映像制作をした際の経験から、母国の先住民族の事を知らなくてはならないという気持ちになり、2008年に平取町を訪れました。アイヌ語教室で一信さんに声をかけてもらい親交が始まります。川奈野さんは周囲の人に監督を紹介していき、撮りためた映像を『Ainu|ひと』として完成させました。アイヌの人たちが世に出るきっかけを作ってくれたと一信さんは溝口監督にアイヌ語で「イヤィラィケレ(ありがとう)」と感謝されていました。
二風谷アイヌ文化博物館には関西の高校生が修学旅行に来られ、初めてアイヌのことを知ったという方が多いそうです。アイヌのことももちろん、島国に住んでいる我々がどういう文化を受け継いでいるのかを考えるきっかけになればと、森岡館長。

〈Ainuクラフト&食マーケット〉では映画にも出てきたイナキビを使ったおにぎりや民芸品などが並び、皆さん熱心にご覧になられていました。元子さんに刺繍のことを質問されるお客様も多かったです。

2日目の9/16(日)の舞台挨拶は当初、溝口監督だけの予定でしたが、川奈野ご夫妻も大阪舞台挨拶を終え神戸にも駆けつけてくれました。

映画でも印象的な萱野茂さんのニ風谷アイヌ資料館が今回の北海道の震災で大きな被害を受けました。当館受付に復興支援の募金箱を設置しています。よろしければこちらもどうぞお願いします。

昭和から平成のアイヌの変容を示す生き証人でもある「ひと」の姿を描いたドキュメンタリー。
この機会にぜひ、アイヌ文化に触れてみてください。

(和田)


2018.09.18
『縄文にハマる人々』公開記念/「縄文DOKI DOKIマルシェ」開催しました!

いま、“縄文”がブームになっていると、ご存知でしたか? かの芸術家・岡本太郎が愛した火焔型土器、宇宙人説まで飛び出すような不思議な造形の土偶たち、その独特すぎる文化のほとんどが実はいまだ解明されていないという謎に包まれた“縄文”。雑誌やテレビで特集が組まれ、東京国立博物館では特別展「縄文―1万年の美の鼓動」が2ヶ月にわたり開催され、多くの来館者を集めました。

そんな“縄文”の魅力の虜になった人たちを追ったドキュメンタリー『縄文にハマる人々』の公開を記念して、9/16(日)に元町映画館2Fロビーにて「縄文DOKI DOKIマルシェ」を開催しました!参加していただいたのはCafe Cru.(カフェクリュ)さん、熊沢楓さん、高田雄平さん、くるみいろさん、そして映画チア部の水野遥さん。

Cafe Cru.さんはクッキーにチョコペンで3種の土偶(遮光器土偶/ハート形土偶/仮面の女神)と火焔型土器を手描きした「土偶クッキー」と、フランスの伝統菓子をアレンジした「勾玉クッキー」を出品。勾玉クッキーは、クッキーなのにモチモチした不思議な食感!さすがスイーツ自慢のカフェです。

熊沢楓さんは5匹の猫と暮らしながら「毎日猫まみれ」という連載を持つ漫画家さん。遮光器土偶をモチーフにした猫の焼き物やそれらを撮影したポストカード、イラスト原画などを出品。漫画以外にもいろいろ作られているなんてすごい!猫好きな方が敏感に反応されていました。

高田雄平さんは旧居留地で「Gallery7」を運営されているアーティスト。古新聞を細く裂いてこよりにして作品づくりをされています。この手法で作られた遮光器土偶や古墳のピアスなどを出品されました。同じ手法で何メートルもある大きな龍なども制作されるそうで、写真を見せていただきましたが迫力!10/3まで神戸北野美術館で開催中の「HYOGOゆかりのアーティスト展」、また今年の「KOBE ART MARCHE」にも出展されています。

くるみいろさんは粘土細工で作った埴輪のストラップを出品。埴輪は縄文より新しい古墳時代のものなのですが、今回のマルシェに似合いそうなので出品をお願いしました。そしてやっぱり可愛らしい埴輪は女性に大人気でした!

映画チア部の水野遥さんは、シルクスクリーンのワークショップを開催。Tシャツやエコバッグに、土偶や文字のデザインを自分で印刷するというもので、今回のマルシェいち人気のコーナーとなり、みなさんほとんど失敗もなく素敵なTシャツを作られていました。

『縄文にハマる人々』は連日たくさんのお客さまにお越しいただいております。「ほんまに“縄文ブーム”なんやねえ…」とスタッフと驚く日々。劇場前に設置している土偶ガチャも大人気!上映とガチャの設置は9/21(金)まで。気になる方、お観逃しなく!

(mirai)


2018.09.04
『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』公開2日目スペシャルトーク開催!

沖縄に人生をかけた男の生き様を描いた『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』の公開を記念して、「今の日本映画界ってどうなってるの?」と題し、西岡琢也さん(脚本)と岸野令子さん(映画パブリシスト)のスペシャルトークを開催しました!

前日は沖縄基地問題についてのトークでしたので本日は日本の映画界について。

この作品はNHKで去年8月12日に放送されたドラマを映画化したものです。
NHKの記者である宮川徹志さんが、主人公である千葉一夫さんを"発見"し、一冊の本にします。
宮川さんはこの本を映像にしたい、と硬派な作品を作るディレクターの柳川さん(西川さんの高校の後輩だそうです!この作品で五本目のタッグ)に依頼しました。
柳川さんから西岡さんに電話があり「先輩、やりませんか」「やろやろ」と始まります。
当初、NHK地上波が希望でしたが、諸事情でBSプレミアムになりました。
そのチャンネルではまあまあの視聴率でしたが、柳川さんはその数字を悔しがり、映画展開しようと決めたそうです。
原案は宮川さんのノンフィクションで、それを元に沖縄の歴史、返還前後の沖縄、日本の政治、アメリカの動きなどを調べ、フィクションにしていきます。

今、映画界で多い作品は原作ものです。
ある時期から映画界は不況になりましたが、出版界も同じく不況になっていきました。
角川春樹さんが横溝正史さんや森村誠一さんの角川文庫を売る為に映画を作ります。
本を売る為に映画を作るという流れがありましたが、今は売れる映画を作る為に原作を探すことが多いそうです。
そうしていると小説原作のネタが尽きてきたのでマンガ原作が増えます。
テレビ界も映画に進出し、テレビドラマの映画版も増え、今や映画、出版、テレビの三つ巴になりました。

昔は映画を一本観たら、もっと他の映画を観たくなることが多かったと西岡さん。
若い頃に「2001年 宇宙の旅」を観て映画の可能性に感動されたそうです。
その映画に力があればどんどん広がっていくはず。今は残念ながら映画に魅力がないと。
西岡さんが仕事に就いたのは1970年後半でした。
大映が倒産し、日活がロマンポルノに切り替わり、東映が任侠から実録路線に切り替わる端境期でした。
当時、日本映画界は最低だと言われていたそうですが、現在に比べるとマシだと…

脚本家にとって大事なのは俳優さんです。書いたものを演じてくれる人たちがいて映画になります。
西岡さんが脚本を書いたテレビドラマ「京都迷宮案内」に出演された大滝秀治さんは舞台出身で台詞を丸暗記して演じてくれました。
表情や間が絶妙で、脚本家が書いた以上のものを表現してくれたそうです。
今は監督などが俳優の言いやすいように変えてもらうこともあるので脚本とは違うものになってしまうと。
若い俳優たちはCM出演で稼ぎ、合間でドラマや映画に出るので芝居を覚えない悪循環になっています。

とっておきの話もあったそうですが、タイムリミットが来てしまい終了になりました。
西岡さん脚本の『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』は9/14(金)までの上映です。
是非、劇場でご覧ください!

(和田)


2018.09.04
『カメラを止めるな!』曽我真臣さんの舞台挨拶を開催しました!

全国各地で爆発的大感染=“ポン”デミックを巻き起こしている今年いちばん話題の映画『カメラを止めるな!』。いよいよ元町映画館での上映が始まった9/1(土)初日と2日目の9/2(日)、神戸出身の出演者である曽我真臣さんが2日連続で舞台挨拶に来てくださいました!

いずれの回も、劇場内は立ち見も出る大盛況。そして映画が終わると、自然に拍手が沸き起こりました。舞台挨拶は急遽決定したため、事前告知なしのサプライズ登壇でしたが、嬉しいサプライズにみなさん大喜び!ステージから見えたお客さまの顔が、ニッコニコだったのがとても印象的でした。

「こいつ誰やねんってみなさん思っていると思いますが」との前置きで笑わせた曽我さんは、関西弁の女性プロデューサーの横で「リアルっすねー」と言うテレビ局スタッフを演じられています。出番は少ないですが、このセリフだけで客席中から「あー!」という声が。この何気ない一言だけで思い出せるってスゴイ!確かな存在感を感じます。

これまで上田慎一郎監督の短編作品にも出演されていた曽我さん。“上田組”の一員として、監督の素顔が垣間見える舞台裏のエピソードも紹介してくださいました。上田監督は「褒めて伸ばす」タイプのようで、役者の良いところをどんどん引き出してテンションを上げてくれるのだそうです。そこから生まれる一体感が、この映画から感じる気持ち良さにもつながっているのでしょう。

現在、動画配信サイト「青山シアター」で上田監督の短編作品が配信中で、芹澤興人さんと山本真由美さんが主演のワンシチュエーションコメディ『テイク8』はなんと無料配信されています。こちらにも曽我さんが出演されていますのでぜひご覧ください!

◎青山シアター →

これまでは漢字でフルネームのサインを書かれていた曽我さんですが、本作では「リアルっすね」というセリフを一緒に書くためにサインもカタカナで「ソガ」とされたそうです。このサインは『カメ止め』限定になるかもしれませんので貴重ですね。次に機会があれば、みなさまぜひサイン会にもご参加ください。そしてお客さまひとりひとりとゾンビポーズで写真も撮られた曽我さん。サービス精神にあふれていて、お話もとても楽しい方です。さすが関西人?!

「上映期間中に、また来ます!」と嬉しい宣言も。次の機会を楽しみに待ちたいと思います。『カメラを止めるな!』元町映画館では9/28(金)まで上映いたします。みんなで感染しよう!!

(mirai)


2018.09.04
『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』立岩陽一郎さんトーク開催しました!

9/1(土)『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』初日上映後、ジャーナリストでファクトチェック・イニシアティブ副理事長の立岩陽一郎さんをお迎えして、「沖縄基地問題の報道をファクトチェックする」と題したトークを開催しました。劇場はほぼ満席、トーク会場も満席で熱気ムンムンです!

翁長知事の急逝により知事選が今月末へと前倒しになったことで、改めて注目を集めている沖縄。立岩さんは1991年にNHKに入社されてすぐ沖縄に配属され、5年間過ごされました。その間に米兵による少女暴行事件(1995年)も起き、米軍基地に悩まされる沖縄の人たちの感情を肌で感じてこられました。

沖縄時代に最後に制作された番組は「普天間基地は返還されない」というものでしたが、奇しくも放送翌日に、橋本龍太郎首相とモンデール米駐日大使(当時)が普天間基地の返還合意を発表しました。「人生でいちばんの恥」と立岩さんは言いながら、なぜこのようなことが起きたのかを話されました。

普天間基地について、政治部の記者たちはみな口を揃えて「返還はあり得ない」と言っており、それを裏付ける政府の膨大な資料もあったそうです。「それが事実なのかと疑うことなど思いつきもしなかった。でも、いつでも政策は勝手に決まっていってしまう」。そして、政府の発表や報道は「正しいんだ」と鵜呑みにせず、まず立ち止まって考えてみることが大事だと強調されました。

映画の主役である外交官・千葉一夫は、最後は駐英大使だったそうです。これは最大の出世と言えるため、映画で描かれるほどには省の反発はなく、外務省で大事にされていたのではないかと立岩さんは推測されます。それでも外交官の頑張りをよそに、議論を交わすこともなく決まってしまうのが政策で、それは映画でも描かれていた通りです。

1950~60年代の基地闘争を経て問題が内地から沖縄に移ると、政治も市民も闘争の灯が消えて、沖縄の人だけが基地に反対しているように感じるというお客さまの指摘が心に残りました。知事選を控えた今だからこそ、本土に住む私たちも沖縄への眼差しを忘れず、未来を考えていかなければと強く感じました。『返還交渉人』は9/14(金)までの上映です。ぜひご覧ください。

(mirai)

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2018.09.18
上映作品イベントレポート更新しました

2018.09.14
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2018.09.11
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