イベントレポート


2017.9.30
『望郷』大東駿介さん、菊地健雄監督の舞台挨拶付き先行上映会を開催しました!

『望郷』の舞台挨拶付き先行上映会を9/30(土)に開催しました。原作は、『告白』や『白雪殺人事件』など数々の映像化作品を生み出している湊かなえさんが自身の故郷、因島をモチーフに描いた同タイトル短編集。その中から2編(+他一遍からの一部モチーフ)を抽出し、つながりのある一つの物語として描き直された本作。大崎航役で主人公のひとりを演じられた大東駿介さんと監督の菊地健雄監督のお二人にお越しいただきました。

今作は因島で撮影を行うことを念頭に置いていたという菊地監督。主人公のキャスティングにもこだわりがあり、中でも大東さんを抜擢した理由について、「過去の作品を見させていただいて、演技が上手いというのはもちろん。ここ因島の風景の中にも、すっと浮かずに立っていられるイメージが僕の中にあって、そういうところでぜひにというのがひとつ。あと、逆に『クローズZERO』などのエキセントリックな役のイメージが強いなと思ったので、あえて普通の悩みを持った青年を演じさせたらどうなるのか…という挑戦的な気持ちもあって決めました」とのこと。

原作ものに初めて挑戦する自身と重ね、「互いに挑戦をテーマに、同志のような気持ちで撮影に入っていけるんじゃないかと思いまして」と大東さんを一俳優として、信頼していることが伝わってくるお話も。

大東さんは、原作や台本を読むうちに無意識に自身の故郷や父親との関係を考えざるをえなかったといいます。「意外とそこと真正面から向き合ったことが31年間でなかったと思うんです。だから役作りを通して、ちゃんと家族と向き合ったり、故郷と向き合うというのを逃げずにやりきったなと思いましたね。初めて父の気持ちがわかるというか。ほんと航と同じ気持ちになりました」。

また司会者に何度もツッコまれるほど、終始、顔を見合わせながら話す仲のよいお二人。前日の宿泊先でもずっと映画について語り合っていたそうで、今回の舞台挨拶でも本作品についての話から、果ては映画や映画館の今後についてにまで話はおよび、あっという間の30分間でした。

大東さんと菊地監督の熱い気持ちの詰まった『望郷』。兵庫でご覧いただけるのは元町映画館だけ!本上映は、10/7(土)より二週間です。
どうぞお見逃しなく!

(まりこ)

  


2017.9.24
シネクラブvol.47開催

9/17(日)、豪雨の予報が出るなか、急遽決まった「中止」のお知らせが行き届かず、ちょっと中途半端になっておいでいただいた皆さんには申し訳ありませんでしたが、結局近辺在住の常連四人で、それでも予定の時間きっちり話し合いました。

『獣道』は四人全員が鑑賞。
 枝分かれの多いストーリー、劇画のように混沌とするエピソードの数々を上手にまとめており、メジャーのあまり扱わない地方都市の若者の世界に注目した点を買うという意見、「サウダージ」と比較して舞台設定(都市の規模など)に一貫性がなく設定のなかに入り込みにくいのが難点、などの意見がでました。
物語の個々の要素には取り立てて新しいものがない、ということは、青春映画の王道を行っているといえるのかも。
おじさん多数ということもあって、主演の伊藤沙莉さんを朝ドラの女優さんと知っていたひとも知らなかったひともありましたが、物語の展開に沿って、それぞれの美しさと変わらない人間としての芯を同時に表現できる俳優さんとして、今後のご活躍が期待されます。
 須賀健太さんの笑顔(作中二回だけ)、韓英恵さんのキリっとした美しさに対する評価も高かったです。
 点数が低かったのはポスター。凡庸なヤンキー映画のようで、「お題」になっていなければ見なかった、という声も。
 『チリの闘い』を三人が三本264分、通して見ていました。一週間限定ではそれだけの時間が確保できず残念、とのお声も。旧ソ連のイメージとはまったく違った社会主義、70年代の持っていた特有の熱気、二度と来ないであろう時代を映した、二度と作られないであろう映画で、それぞれに一日をかけた値打ちは十分にあったというのが、一致した感想になりました。

(元町映画館スタッフ)

  


2017.9.20
『ハローグッバイ』菊地健雄監督×映画チア部のトーク開催しました!

9/18(月・祝)『ハローグッバイ』の上映後、菊地健雄監督と映画チア部によるトークショーを開催しました。

同世代の学生に映画・映画館の魅力を伝えるために結成された学生だけの映画宣伝隊「映画チア部」は、監督をデビュー作『ディアーディアー』から応援しており、今回のトークとなりました。

企画の最初の段階で「女子高生」がテーマの作品であることは決まっていたという本作。
しかし『ディアーディアー』はダメな大人たちが悩みもがく話。女子高生とは似ても似つかない作品しか撮ったことがない自分に出来るのかと、最初は不安があったそうです。

しかし、監督自身がイチ映画ファンとして様々な映画を観ていた頃、10~20代の役者さんのその時期にしか出せない魅力が詰まった映画が好きだったことを思い出し、名乗りをあげたとのこと。監督にとっても1つ大きな挑戦だったといいます。

では、菊地監督はいかにしてこの映画に挑んだのか?
脚本の初稿が完成した段階で萩原さん、久保田さんに読んでもらい、現代の女子高生としてどうなのか?とリアルな描写を追求していったそうです。
ラストシーンに関してはお2人から「JKはこんなことしない」とダメ出しもあり、今の完成したバージョンになったと言います。

はづき(萩原みのりさん)が友達とのLINEのやり取りで心が押し潰されそうになるシーンがあるのですが、LINEのやり取りの息苦しさを表現するために現場で「声」を使った演出にしたとのこと。
このシーン、映画館で観てこそはづきの息苦しさが真に伝わるので、ぜひ観てほしいです。

最後に、「この作品が少しずつ全国に向けて広がっていって嬉しい。そして、これからどんどん大きくなっていく萩原みのりさん、久保田紗友さんの今しか出せない魅力が詰まっています。
ぜひ、皆さんもこの作品を広めてくれると嬉しいです」という監督からの挨拶で終了となりました。

元町映画館での『ハローグッバイ』上映は10月1日(日)まで。
そして菊地健雄監督最新作『望郷』は9月30日(土)に菊地監督・主演の大東駿介さんによる舞台挨拶付き先行上映、間を挟んで10月7日(土)~10月20日(金)に上映がございます。
ぜひお越しください!

(コエタ)

  


2017.9.20
『Don't Blink ロバート・フランクの写した時代』スペシャルトーク開催しました!

写真界の巨匠、ロバート・フランクに迫ったドキュメンタリー映画『Don't Blink』。公開を記念してスペシャルトークを開催しました。ゲストはインディペンデント・キュレーターの林寿美さん。デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で開催されている「Robert Frank: Books and Films, 1947-2017(以下、ロバート・フランク展)」の総合プロデューサーを務めていらっしゃいます。同展とは『Don't Blink』で当館もタイアップさせていただいていることから今回のトークイベントが実現しました。

トークイベントのテーマは「展覧会のつくり方」。美術館や博物館などで見られる大規模な展示がどのように企画され、運営されるのか。その流れを今回の「ロバート・フランク展」を例にお話くださいました。本レポートではその一部をご紹介します。

「ロバート・フランク展」は一風変わったスタイルの展示です。一般的に展示と聞けば、額縁に飾られた写真が真っ白の壁に一定間隔で並べられる、そういった格式高いイメージを思い浮かべる方が多いと思います。ところが本展は、フランクの作品が新聞紙(見た目は模造紙のような縦長の紙)にプリントされ、天井から吊るされるというもの。風で展示物が揺らめいたりもします。KIITOの空間も相まって、誰もが先入観とは真逆のカジュアルな印象を受けたはずです。

こうした展示方法に至ったのには実は理由があります。現在、フランクのオリジナルプリントの価格は1点でおよそ7千万円。写真としては異例の金額ですが、ロバート・フランクの偉大さから考えれば仕方がないことかもしれません。しかしそうなると困るのは、展覧会の開催が難しくなるということ。展示には莫大な保険料が必要となりますし、また写真は保存の観点から言えばかなりデリケートです。光に長時間晒すことも好ましくありません。すなわち、評価が高まる反面、作品を広く見られる機会を失うという作家としてはとても不幸な事態に陥っていたのです。これを打開するアイデアが本展の肝、新聞紙でした。

発案者はロバート・フランク本人とゲルハルト・シュタイデル。シュタイデルと言えば、ドキュメンタリー映画『世界一美しい本を作る男』でもお馴染みの、超多忙な出版人!今回の展覧会は先に挙げたお二人の企画ですので、林さんは展示のレイアウトまでディレクションすることができません。なのでシュタイデルの指示を待たなければならないのですが、連絡がなかなか取れなかったりと、彼にヒヤヒヤさせられるエピソードが微笑ましくも興味深かったです。最初のミーティングでは、当日羽田に到着したシュタイデルがそのまま新幹線で神戸に移動し、約3時間でミーティングを済ませた後、そのまま関空からドイツへ帰って行ったとのこと。つまり日本0泊です。仕事人間であるシュタイデルを象徴するエピソードですが、トーク会場ではどよめきが起こりました(笑)。

そんな彼とロバート・フランク、そして林寿美さんの尽力により実現した「ロバート・フランク展」はこちら→
映画『Don't Blink ロバート・フランクの写した時代』と合わせてお楽しみください。

(斉藤)

  


2017.9.20
『ドント・ルック・バック』映画研究者・國友万裕さんトーク開催しました!

台風一過で晴れ渡った3連休最終日の9/18(月・祝)、『ドント・ルック・バック』公開を記念して、映画研究者の國友万裕さんによるトーク「アメリカン・ニューシネマとヒーローの系譜」を開催しました。

ボブ・ディランと言えば「アンチ・ヒーローのイメージ」だと國友さん。ではそのアンチテーゼが登場したアメリカの時代とは?そしてそれがどのように今日に繋がっているのか?「ボブ・ディランにはあまり詳しくないです」と前置きされつつも、専門分野である〈映画〉と〈男性ジェンダー〉を柱にディランの駆けてきた時代の変遷をお話しいただきました。

1950年代以前のアメリカにおけるヒーロー像というのは、責任感が強く父親的で、決して涙を見せず、愛国心にあふれ、戦いやスポーツを好み、大柄でマッチョというもの。映画俳優ではジョン・ウェインやチャールトン・ヘストン、ゲイリー・クーパーなどに代表されます。

ところがボブ・ディランが登場した1960年代、アメリカはベトナム戦争に行きたくないと感じる男性たちの気運が、社会に反抗する姿勢となりアンチ・ヒーローを生み出していきます。それがアメリカン・ニューシネマの作品群です。

『卒業』『俺たちに明日はない』『真夜中のカーボーイ』『イージー・ライダー』『明日に向かって撃て』などの代表作を紹介しつつ、ここで活躍したダスティン・ホフマン、アル・パチーノ、ジャック・ニコルソンらの俳優に代表されるアンチ・ヒーローの特徴として、小柄で反体制的、涙を見せることを恥じず感受性が強い、女性に翻弄されるなどを挙げられました。

ちなみに『俺たちに明日はない』のウォーレン・ベイティの役は当初ボブ・ディランにオファーされていたことや、『真夜中のカーボーイ』ではディランの曲を使おうとしていたこと、そしてディラン自身もサム・ペキンパー監督1973年の作品『ビリー・ザ・キッド 21歳の生涯』に出演していることをお話しされ、ディランがこの時代の男性意識に与えた影響を強く感じました。

様々な大学で教鞭を取っている國友さんですが、今の学生に「Masculinity(=男らしさ)」の意味を問うと、身体的な筋肉のことを指すのだそうです。精神的な“マッチョ”はもはや絶滅していると言っても良いかもしれません。性についても多様化している今、これからはそんな多様性を受容できる男性がヒーローとなるのではと予測されました。

従来のヒーロー像が変容する時代に世に出たボブ・ディラン。そんな視点で改めて映画を観直したくなるトークでした。

(mirai)

  


2017.9.20
9/16(土)『ハローグッバイ』萩原みのりさん舞台挨拶!

長編デビュー作『ディアーディアー』で少し変な兄弟たちの物語を描いた菊地健雄監督、第2作目『ハローグッバイ』は二人の女子高生のそれぞれの孤独を描きながら、ある老女との出会いを通じて友情と呼べる何かへと展開する物語です。

公開初日に主演の一人である水野はづき役を演じた萩原みのりさんにお越し頂きました。
萩原さんは役の時とは髪型が違っていてそれだけで印象がとても変わりました。
映画の中とはまた別の美しさ!
女優さんを実際に目にする時はいつもびっくりします。

舞台挨拶の司会を務めたのは学生の映画応援チーム「映画チア部」の本間祐美子さん。
彼女は初めての司会、萩原さんも舞台挨拶の経験があまりないと聞いていました。
しかし迎えた本番では萩原さんの聡明な受け答えにも助けられて、映画の主演二人とは別の物語を観客に想像させるようでもあり(言い過ぎ?)、同い年(二十歳)二人の終始たのしい舞台挨拶でした。

この映画は若い人たち(10代半ばから20代前半)の共感や支持が多いと思いますが、人生半ばを過ぎた方がご覧になっても十分に味わえる深みがあります。

舞台挨拶で大事なシーンに触れたものは紹介を控えて、劇中効果的に使われていたSNS(ライン)についての話を紹介します。
その話を聞いていた私はラインを知らないので印象だけなんですが。

萩原さん曰く、ラインがバッとたくさん来ると、(既読かどうかの?)記録が残るのでタイヘンらしく、恐ろしい連鎖(!?)も起こるのだそうです(リアルタイムで繋がっているから?)。
中高生の時は誰しもこういう世界の中で必死で生きているんだそうです(映画を見た人は分かります)。
萩原さんはお仕事などを通じて、そこから少し外の世界を知ることができた、と言われました。

世界は学校だけじゃない。当たり前のことなんですが実感するのは難しいんですね。
そういえばもう一人の主演、久保田紗友さん演じる今村葵はクラスの内にありながらその外である存在でした。

約10分間の短い舞台挨拶はフォトセッションタイム10秒間(短い!)の本間さんによるカウントダウン、観客が向けるスマホのカメラに応える萩原さんの眩しい笑顔で終わりました。

実は舞台挨拶の翌日に台風の襲来があり動員数がガクッと減ってしまったのですが、この映画『ハローグッバイ』がホントによい映画なんだと思ったのは、その日に鑑賞された二人連れのお客様がいらっしゃって、若い女性の方がお連れの方に「めっちゃよかった」と小さめの声で2回言われたのを聞いた時でした。

萩原みのりさん主演『ハローグッバイ』は10/1(日)までの上映です。
みなさまのご来館をお待ちしております。

(高橋)

  


2017.9.20
『米軍が最も恐れた男、その名はカメジロー』佐古忠彦監督舞台挨拶開催しました!

『米軍(アメリカ)が最も恐れた男、その名はカメジロー』公開初日の9/16(土)、佐古忠彦監督をお迎えして舞台挨拶を開催しました。台風の影響で荒天ながら、劇場オープン前から会場を待つ方の行列ができ、劇場内にはお客さまがぎっしり。嬉しい満席での初日スタートとなりました!

本作はまずテレビ放送用のドキュメンタリーとして制作され、大きな反響を得て映画版が制作されました。先に公開となった沖縄、東京でも満席が続く活況。沖縄では300人キャパのホールでの上映で、入りきれなかったお客さまが100人以上いたそうです。映画を観た方からは、「この作品を作ってくれてありがとう」「カメジローにまた会えたようで嬉しい」との感想をたくさん受け取り、その反響に佐古監督自身も驚かれていたようです。

沖縄の人にとって瀬長亀次郎は本当に特別な存在らしく、佐古監督も彼の存在を知るや、その魅力に引き込まれたと言います。演説をすれば大勢の人を集めるカリスマ性があり、愛情を込めてみんなから「カメジロー」と呼ばれるキャラクター。映画を観ると、人を惹き付ける人間としてのパワーがよくわかります。何度も足を運ばれる方がいらっしゃるというのも納得。

それでも、40代半ばより下の世代では、「カメジロー」の名前は知っていても何をした人物なのかわからないという人が多いのだとか。改めてその存在を広く知ってもらい、沖縄の人たちが声を上げ続けることの原点に触れてもらいたい、そして歴史を通して“今”を見てほしいと話されました。

当館での舞台挨拶の後は大阪へ、その後は沖縄へ。来週は大阪~京都~名古屋を2日連続で回られるという佐古監督。上映劇場へできるだけ足を運び、お客さまの顔を見てお話ししたいと超ハードスケジュールをこなしながらも終始優しい笑顔でした。『米軍が最も恐れた男、その名はカメジロー』は元町映画館で10/1(日)まで上映しています。ぜひカメジローの生き様に触れてみてください。

(mirai)

  


2017.9.20
『米軍が最も恐れた男、その名はカメジロー』佐古忠彦監督による公開前夜のプレトークを開催しました!

『米軍(アメリカ)が最も恐れた男、その名はカメジロー』公開前夜の9/15(金)、佐古忠彦監督をお迎えして本作のプレトークイベントを開催しました。

「筑紫哲也NEWS23」で長年キャスターを務めた佐古さん初の映画監督作品とあって、注目度も非常に高い本作。沖縄問題を扱ったドキュメンタリー映画は興行的に苦戦するものが多い中、多くの方に沖縄へ目を向けてもらえるきっかけとなるのではと劇場も期待しています。

沖縄の取材を20年以上続けている佐古監督。本作は最初に「報道の魂SP『米軍(アメリカ)が最も恐れた男~あなたはカメジローを知っていますか』」というTV番組として放送され、通常ないほどの大きな反響を得たのだそうです。それを受けて、もっと広くの方に作品を届けるべく映画版を制作されました。

ニュースというのはその瞬間瞬間を取り扱うので、「つながっている」という実感が得られないという思いからドキュメンタリー制作に関心を持ったという佐古監督。本土の人にとって沖縄の戦後史がすっぽり抜けている印象が強く、それが基地反対を叫び続ける沖縄の人たちへの不理解となっているのではないかと感じていたそうです。歴史の積み重ねを見せることでそのような批判をなくすこともできるのではという思いで、沖縄を扱いつつも「本土の人に見せたい」と思ってきたそうです。

「沖縄から世界が見える」とは筑紫哲也さんの言葉だそうです。この言葉の通り、この作品をきっかけにして沖縄だけでなく、この国の在りようまでを考える機会にしてほしいと熱を込めて話されました。

また、NEWS23でもおなじみだった筑紫哲也さんの「多事争論」の考え(=様々な意見がたくさんある中で議論を交わすこと)の重要性を改めてお話しされ、本作もそれぞれの“論”につながると嬉しいとおっしゃっていました。

沖縄、そして東京でも満席が続くなど大きな反響で迎えられている本作。神戸でもたくさんの方の心に響くことを願います。

(mirai)

  


2017.9.12
9/10(日)安田謙一さんとキングジョーさんの『めだまろん』トーク開催!

目玉の被り物をした謎のアーティストグループ「ザ・レジデンツ」のドキュメンタリー『めだまろん』公開を記念して、これまで様々な音楽映画でトークして頂いた安田謙一さんとキングジョーさんにお越し頂きました。

お二人のトークは毎回息が合っていて切り口が独特で面白いです。
特に笑ってしまったところを紹介します(適宜話し言葉に翻訳してお読みください)。

安田さん:レジデンツ好きのお医者さんがいて、お金もあるので凄いコレクションがある。
元町映画館もそうだけど、そういうお医者さんが貴重な文化を支えている。(中略)レジデンツの「BUY OR DIE(買えさもなくば死ね)」、お医者さんも死にたくないから買う。
(中略)やっぱり今日言いたかったのはお医者さんが文化を支えているということで。
もしかして眼医者?だったらどんだけ世界が狭いんだという。

安田さん:(ジョーさんのニット帽の目玉デザインに触れて)ジョーもそんな帽子を被って目玉の話があるって聞いたけど。
ジョーさん:そうなんです。最近目が悪くなりまして。絵を描いてiPhoneで撮って拡大してとかしてたんだけど、老眼鏡を買った。
そしたらもう世界が変わったようなんです。
安田さん:目玉論だね。

以上、ほんの少しの紹介ですみませんが楽しかったです。
当館では上映しない映画『ギミー・デンジャー』でお二人のトークが大阪で企画されているようで、もう少し経ってからググればヒットするかもしれません。

レジデンツのこの映画の原題は「Theory of Obscurity(曖昧の理論、匿名理論)」
有名と無名についての哲学的な考察も引き出すアートの映画です。
そういえばジョーさんがObscurityと言った時の発音が良かったです。
アブスキュアリティ

元町映画館で9/15(金)まで20:00から上映しています。

(高橋)

  


2017.9.12
「旧摩耶観光ホテル・ガイドツアー」に同行してきました!

今年の8月に上映した、廃墟をテーマにした映画『人類遺産』。公開終了から3週間ほど経ちますが、この映画に合わせて企画した「旧摩耶観光ホテル・ガイドツアー」の開催が9/9(土)にありましたのでレポートします。

こちらのイベントは「摩耶山再生の会」協力のもと行われました。同会は「摩耶山・マヤ遺跡ガイドウォーク」と称して、マヤ遺跡を辿りながら旧摩耶観光ホテルまでガイドするツアーを定期的に開催しています。実は予約受付開始から2,3分で完売してしまう超人気イベント。気になる方はぜひチェックしてみてください→

集合は摩耶ケーブル駅でした。映画『ハッピーアワー』のオープニングシーンにも映る左のケーブルカーとロープウェイを使って、まず掬星台まで登ります。そこから山道に入り、下山していくかたちで私たちは摩耶山に残る歴史の痕跡を鑑賞していきます。

こちらの登山道は、以前わたくしもハイキングで歩いたことがありましたが、こんなにもたくさんの遺跡があっただなんて思いもよりませんでした。飴屋があった場所にはしっかり「ヤメア」と石に掘られていて気づいても良さそうですが、まったく素通りしていたようです。少し横道にそれると五右衛門風呂も形を残していて、かつて人が暮らしていた気配を感じ取ることができます。そこにはアサヒビールなどの(もちろん当時のデザインの)缶やビンが落ちていますが、これも遺跡の一部分であるとのこと。ゴミではないので持ち帰らないように、というアナウンスが面白かったです。

およそ1時間半かけて歩いてきたガイドツアーの終着点は旧摩耶観光ホテルです。廃墟の女王とも呼ばれている通り、やはり今回見てきた中で最もインパクトがありました。こちらは現在、厳重に柵で守られているので、今回のように接近して見られるのは大変貴重です。左の写真にも小さく写っているのですが、なんとセコムにも入っています。(廃墟がセコムとは可笑しな話ですが…)建物が野放し状態であった数年前は不法進入が後を絶たなかったそうで、遭難などの事故にも発展したりと持ち主が頭を悩ませていました。そこで市や「摩耶山再生の会」が入り、本イベントで廃墟を味わいたい方のリクエストを満たしつつ、保全に努めているとのことでした。

朽ちていく運命にあった建築物がこうして守られるのは大変素晴らしいことだと思います。何より、遺跡や廃墟が放つ名状しがたい魅力を体感でき大満足のガイドツアーでした。久しぶりにたくさん歩けたのも良かったです。

(齊藤)

  


2017.9.12
『獣道』伊藤沙莉さん、内田英治監督の舞台挨拶を開催しました。

9/9(土)、地方都市で必死に生きる若者たちの交流や恋愛を描いた本作の上映を記念して主演・愛衣役の伊藤沙莉さん、監督・脚本の内田英治監督による舞台挨拶を開催しました。

本作の魅力の一つは伊藤さんの体当たりな演技。司会から「いい意味で予想を裏切られた」という感想の後、一番難しい点はどこですかと聞かれると伊藤さんは「愛衣は常に愛に飢えている存在、自分の中で彼女を整理することが難しかった」とおっしゃいました。

また「土の中で埋められたのが衝撃的でした」という感想に内田監督は「愛衣が土の中から手を挙げるシーンは台本にはなく、主演の須賀くんもビックリしただろうね。」と答えると、伊藤さんは「けっこう長い時間、土の中で埋まっていましたが、あれは本気で泣きました」と裏話を披露してくださいました。

ブラジル出身の内田監督。本作を作るきっかけは11歳から過ごした大分県での学生生活がきっかけのようで「ヤンキーが周りに多かった。オートバイを飾るといった日本文化が面白いなど感じ、可愛いなと。誰にでも青春があってそれを描いてみたかった」とおっしゃいました。その話を受けて伊藤さんは「私の地元の先輩にも恐い人はいて、そういう人たちを見てきました。でも私自身はまっさら。ヤンキーじゃない」と断言。会場の笑いを誘っていました。

また本作の楽しみは伊藤さんの七変化。ヤンキー姿から清純な娘役まで様々な愛衣を演じる上で意識したことは何ですかという質問に「愛衣は寂しがりや。愛が足りていない。それを軸に、“1本の作品に別人格の愛衣がいる”ということを意識しました」とおっしゃいました。

内田監督は「伊藤さん、須賀くんは今の20代の俳優の中でこれだけの演技ができる人はいない。たくさんの監督から好かれている」と絶賛でした。

お二人は「みなさんの力で神戸でも上映することができた。映画はお客さんが見てこそ成立する。本当にありがとうございます」という言葉で締めくくりました。

最後は満員のお客様と一緒に集合写真…「はい、アナンダ~~」。

『獣道』は9/15まで上映。

(芋羊甘)

  


2017.9.9
『世界でいちばん美しい村』石川梵監督トーク&*はなおと*ミニライブ開催しました!

『世界でいちばん美しい村』9/5(火)・6(水)上映後に、石川梵監督のトークと、エンディングテーマを手がけた岩手県出身の音楽ユニット*はなおと*のミニライブを開催しました。

本業である写真家として、ラプラック村の状態を世界に伝えるために現地入りした石川さん。そこで支援活動をするうち、映画に登場する少年・アシュバドルと出会い、友情が育まれました。写真家という仕事では一時的な関わりしか持てないことを残念に感じた石川さんは、何度もラプラック村に来るため映画を作ることを決めました。

そんな石川さんの初監督作品は、「本当に多くの方に助けられて完成した」そうです。ナレーションを務められた倍賞千恵子さん、伝統楽器バンスリの奏者ビナード・カトゥワルさん、そして石川さんとともに神戸に来てくれた*はなおと*のおふたり。みなさん「ネパールのために」とボランティアで協力してくれたのだそうです。多くの方に制作費への支援もいただいたと石川さんは改めて感謝を述べられました。

*はなおと*が2011年の東日本大震災後から「これからも人と自然が手を取り合って生きていけますように」との願いを込めて大切に歌ってきた曲「んだはなん」。これは岩手県中北部の方言で「そうだよね」という意味だそうです。この曲を気に入った石川さんが、世界での公開を目指したいので英語バージョンを作ってほしいと依頼し、映画のエンディングテーマ曲として使われたのが「Nda nahan」です。この日ステージでは日本語バージョンを歌ってくれました。

映画が完成して現地で上映会をしたときは、1000人(!)くらい集まったと石川さん。もちろん映画館はないのでシーツを張って上映し、途中で雨が降ってきてもみんなじっと見入っていたそうです。その場にいた*はなおと*のおふたりもその感動を話してくれました。

神戸は石川さんの奥さまのご出身地で、震災の時もずっと来ていたので今回の上映には特別な想いがあるのだそうです。“世界でいちばん美しい村”はどこにあるのでしょう?この村を美しいと思う、その人の心の中にあるのではないかとお話を締めくくられました。大震災を経験した神戸の街でも、この映画を愛する輪が広がることを願います。

(mirai)

  

更新情報

2017.10.20
トピックスイベントレポート上映作品スケジュール更新しました

2017.10.19
トピックス更新しました

2017.10.14
トピックスイベントレポート上映作品前売り券更新しました

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